シン・物流革命 迫りくるサプライチェーン崩壊を回避する最後の選択肢

  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344939646

作品紹介・あらすじ

業界に波及する無人化オペレーション技術に迫る

近年のビジネスにおける需要が高まっている物流技術だが、
もはや革命とも呼べるほどのパ ラダイムシフトが発生しつつある。
サプライチェーンの最適化が加速する中、
いずれ訪れるで あろう流通大崩壊に備え、
業界に求められることとは一体何なのか?
専門家二名が協力して筆を執り、新時代の物流の在りかたを提示した一冊。

はじめに
第一章 情報革命からシン・物流革命へ
第二章 スマート物流の情報基盤
第三章 シン・物流革命を支える未来のテクノロジー
第四章 最適化されるサプライチェーン
第五章 シン・物流革命を見据えた業界別サプライチェーンの変化
第六章 シン・物流革命におけるグローバルビジネスの覇者
あとがきに代えて
巻末用語集

感想・レビュー・書評

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  • コロナ禍以降の情勢や潮流の変化を背景としたサプライチェーン戦略の動向や実行していく上で重要となる基礎技術のトレンドがまとめられた本。物流業界の知識がある人にとってそこまで真新しい話はなく、直近の周辺業界における動きを広く浅くまとめ直したという印象。度々出てきた「考える物流センター」というキーワードは個人的に興味深かったものの、関連技術や内容の詳細には言及がなくやや残念だった。

  • 知りたかったことは書いてなかったが、色々とヒントになることはあって勉強になった。

  • 物流はBtoB、BtoCどちらでもその重要さ、
    存在感のあるテーマになってると思うので読んでみた。

    IOTの浸透によってタグやセンサーが有効活用され、
    倉庫の中がそれ自体で考えるシステムとして再構築されているという話は
    非常に興味深い。

    また、ロジスティクスドローンなどの話や、シェアリングサービスなど
    物流分野の関わる広さは見える。が、全体的に過渡期の状況の中で
    まだまだこうした設備やシステムの変更は実証段階であるものが多く、
    それゆえに具体例としての踏み込みはもう少し読みたかった。

    まぁ、シン・エヴァのパクリ装丁をやっとるのですから
    普通に新しい話ではなくて、現状のリメイクを実験的にアプローチする
    ということは示唆されとったんかな。

    [asin:4344939646:detail]

    自動化はひとつのテーマだが、
    AIの前にRPAをあげ、その導入についてのリスクやハードルについて触れられている。

    >>
    ①現場の不信感・経営陣の無理解(中略)
    ②システム停止の際のサポート体制の充実(中略)
    ③自動化による作業のブラックボックス化(中略)
    ④継続的な手順ミスの発生(中略)
    ⑤クラウドなどからの情報漏洩・流出(中略)
    (p.80~81)
    <<

    こういうところはどの業界でも同じような課題としてあるだろう。
    同時にこれらもひとつのビジネス領域となるんだろうか。

    >>
    我が国でもロジスティクスドローンによる配送が本格的に検討されている。たとえば内閣府国家戦略特区に千葉市を指定し、「千葉市ドローン宅配等分科会」がドローン宅配の実用化のフレームワークを検討している。(p.105)
    <<

    お、日本でも具体的に進めているのだね。

    >>
    ちなみに千葉市は幕張新都心地区が東京湾に近接し、臨海部に物流センターが集約しているのに加えて、電線が地中に埋められているということがドローン宅配を行う上での好条件の立地となっている。(p.105)
    <<

    電線は確かにネックになりそうだ。一律に導入するにはハードルが高いね。
    新しいテクノロジーを広く導入する時は、街の形自体もそれに合わせて変化する必要がある。
    しかし、投資をおこなって整備するまでの間にさらなる新技術や需給の変化などの影響がないとも限らない。
    難しいところである。

  • 物流は、これから熱い。

  • 初学者向けの入門書にちょうどいい。

  • 第1章 情報革命からシン・物流革命へ
    ドラッカーが予言した未来
    アフターコロナと相性のいいロジスティクス思考
    スマート物流サービス
    フィジカルインターネット構想
    シン・物流革命
    流通の途中抜き
    巨大物流センター
    在庫は悪
    情報共有の意味
    第2章 スマート物流の情報基盤
    物流DX
    インテリジェントアンテナ技術
    AIへの入口・RPA
    宇宙空間まあでカバー・6G
    第3章 シン・物流革命を支える未来のテクノロジー
    無人フォークリフト
    ロジスティクスドローン
    第4章 最適化されるサプライチェーン
    全体最適の実現
    第5章 シン・物流革命を見据えた業界別サプライチェーンの変化
    考える物流センター
    第6章 シン・物流革命におけるグローバルビジネスの覇者
    既存のシステムアーキテクチャからの脱却

  • コロナ禍以前から以後までの物流の流れを俯瞰しつつ、今後いかに物流を発展させていくかによって、国レベルでの競争に大きな影響を及ぼしてゆくのか、シン・物流革命という印象的なフレーズを用いて語られている。

    中でも強調されているのは、5G通信技術やRFIDタグなどのセンサー技術、ブロックチェーンなどの情報技術など、最先端の情報通信技術が今後物流業界を大きく変えていく可能性を秘めていること。また、すでに一部の先進企業では、それ他を総合的に取り入れて競争優位の環境を作り出すことに成功していること。

    ただ、シン・物流革命により起こりうる、事業の寡占化や雇用の消滅など、闇の部分にも触れており、ブツリュ技術の発展自体は止められないものの、いかに活用していくかについては、慎重な判断が必要になっていくものと思われる。

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著者プロフィール

物流エコノミスト、日本大学教授(在庫・物流管理など担当)。博士(工学)(日本大学)。早稲田大学大学院修士課程修了。日本ロジスティクスシステム学会理事、日本SCM協会専務理事、日本卸売学会理事、日本物流不動産学研究所アカデミックチェア。ユーピーアールの社外監査役も務める。専門は、物流・ロジスティクス工学。主な著書に『入門 物流(倉庫)作業の標準化』『物流センター&倉庫管理業務者必携ポケットブック』『トコトンやさしい物流の本』『トコトンやさしい小売・流通の本』『物流・トラック運送の実務に役立つ 運行管理者(貨物)必携ポケットブック』(いずれも日刊工業新聞社)、『すぐわかる物流不動産』(公益社団法人日本不動産学会著作賞受賞、白桃書房)、『グリーンサプライチェーンの設計と構築』(白桃書房)、『スマートサプライチェーンの設計と構築の基本』(中村康久との共著、白桃書房)などがある。

「2021年 『物流DXネットワーク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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