世界史を動かした脳の病気 偉人たちの脳神経内科 (幻冬舎新書)

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  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344985001

感想・レビュー・書評

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  • なかなか面白かったです。ヤマトタケル…ギラン・バレー症候群は本当かな?と思いつつ、
    ジャンヌダルク、ドストエフスキーの側頭葉てんかんに神様の存在に想いを馳せ、
    徳川吉宗の失語症には大の日本史苦手の私も少しは興味がわき、
    ルーズヴェルトは高血圧性脳出血、ヒトラーはパーキンソン病と世界を揺るがした
    人物たちも健康ではないのかと健康のありがたみを感じました。
    ルーズヴェルトが健康(もともとポリオにより下肢が麻痺していたので
    健康ではないのですが…)だったなら世界はいまどうなっていたのか…

    医学の進歩は目を見張るばかりですね。。

  • 古代〜近世の英雄、〜現代の指導者、世界的有名人の病とその症状、行動。巨人症のマキシミリアン皇帝から、パンチドランカー症候群のモハメドアリまで。

    歴史に名を残した英雄や偉人って、病気に罹らない、というか病気じゃないから英雄になれたんだと思っていましたが、そうじゃなかったんだと知りました。高齢の政治家や経営者ってやばいじゃん。

  • ヒトラーのパーキンソン病と
    ヒトラーを首相にした
    ヒンデンブルクの認知症なんかは
    これは まさに世界の運命を決めてしまった病気ですね・・
    近現代の指導者の病については
    興味深く読めました

  • 280

  •  人が生物である以上、精神面だけでなく体調面も強く歴史に対して作用する。こうして科学的考察とともに、神秘のベール(英雄的行為やその反対)ははがされていくのだろう。
     一つ言えるのは、コブラ毒では死にたくない。
     

  • 認知症は、以前は痴呆と呼ばれていたそうです。近年、痴呆ということばを聞かなくなった理由がわかりました。

  • たまたま新刊コーナーにあったものを読了。
    クレオパトラのヘビ毒による自殺、ローママキシミリアン帝の巨人症、日本武尊のギランバレー症候群、ジャンヌダルクの側頭葉てんかんなどの歴史上の人物の症状を推測することと近現代のヒトラーのパーキンソン病、ワイマールの認知症、毛沢東のALSなど指導者の末期にその判断力を鈍らせた病気を診断する。独裁者がかかるとろくなことにならないこととそうなってしまう独裁政治のリスクがわかる。

  • 事実の検証はともかくとして、史実に残る資料から脳神経外科的な見地で死亡理由なり、その時の症状を分析。ヤマトノタケルからリタヘイワースまで本当にいたかも???な著名人物に対し書かれている。著者のユーモアも交えて書かれており楽しく読めた。

  • 病跡学の本は好きでよく読む。この方と、先輩だという篠田達明氏が日本での二大巨頭である。
    本書では対象を、著者の専門である脳神経内科の領域に絞っている。病気優先の人選のため、「誰やこれ?」という人物も交じっているが、この手の本は定番のキャラクター(徳川家康だのモーツァルトだの)ばかり取り上げると「またこれか…」ということになるので、この姿勢で良いんである。
    有名な病気(とはいっても、脳神経内科というマイナー←失礼 な分野なので知れている)から一般には馴染みのない病気まで、詳細だが煩瑣に堕さない著者の解説は必要十分。講演なども数多くこなしているらしいが、さすがの手練れを感じた。ところどころに著者の私見や自分語りがうるさくない程度に差し挟まれるのも、ほほえましいスパイスとなっている。
    少なからぬ著書を持つ人だが、新たに書かれた意義は充分にある良書である。気軽に読めて、知識を深められる。おすすめ。

    2018/7/17~7/19読了

  • 東2法経図・6F開架 B1/11/499/K

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著者プロフィール

一九四九年千葉県生まれ。七九年名古屋大学大学院医学研究科博士課程修了。専攻は神経内科学。現在、国立病院機構鈴鹿病院名誉院長。パーキンソン病やALS、筋ジストロフィーなどの神経難病を診断・治療する。医学博士、脳神経内科専門医、日本認知症学会専門医、日本内科学会認定医。『世界史を動かした脳の病気』『医学探偵の歴史事件簿』『ヒトラーの震え 毛沢東の摺り足』『ローマ教皇検死録』『難病にいどむ遺伝子治療』など著書多数。

「2020年 『世界史を変えたパンデミック』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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