腸内細菌の逆襲 お腹のガスが健康寿命を決める (幻冬舎新書)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344985902

作品紹介・あらすじ

腸内細菌はこれまで私たちの健康の味方と考えられてきた。しかし最新の研究で、現代人の食生活の乱れ、ストレス、抗生物質の乱用などによって腸内細菌が異常に増え、お腹の張り、ガス、下痢や便秘を招く小腸内細菌増殖症=SIBO【シーボ】の原因となることがわかってきた。現在、1700万人もの日本人がSIBOによるお腹の不調に悩まされている。慢性的な疲れ、だるさ、集中力の低下、がん、動脈硬化、心不全、肝不全といったあらゆる症状や病気につながるSIBOを防ぐための食事と生活習慣を、腸のスペシャリストがくわしく解説。

感想・レビュー・書評

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  • 同著の『腸のトリセツ』は一般向け、本書はより専門的な印象。両方とも、おなかの不調の原因と対策を探るための助けとなる本だ。読んで小腸について知らないことが多いことに気づいた。
    正常な小腸は大腸より細菌が少なく、ガスが見られないが、腸内細菌が小腸で過剰に増えて様々な不調が起こる。それがSIBO(小腸内細菌増殖症)であり、症状は過敏性腸症候群と似ている。患者がおなかの不調を訴えることも、医師の聴く姿勢つまりストレスが原因と決めつけないことも両方重要だと思った。

  • 過敏性腸症候群=下痢、腸活=健康といった、短絡的な思い込みをしてしまっていたなあと反省。
    大腸の腸内細菌のことはよく話題にするのに、そのすぐ手前にある小腸のことは全く考えられていなかったことに気づかされた。
    ただ善玉菌をとればいい、食物繊維をとればいいのではなく、自分の腸と向き合って、正しい食事方法を選択できるようになりたいなあ。
    いまはそこまで必要性を感じないけれど、FODMAP食も実践してみる価値はあると感じた。

  • 食生活の乱れ、ストレス、環境汚染、ジャンクフード、抗生物質などの影響で乱れてきた腸内細菌。女性誌やテレビで注目の腸活もすべての人に有効ではない。近年、認知されていなかった小腸内細菌増殖症(SIBO)を中心に、万病の元になる腸と菌について深く分かりやすく解説している。

  • 低FODMAP食
    小麦、豆類、牛乳などの乳製品に含まれる二糖のラクトース、腸から吸収しづらい果糖、人工甘味料含むポリオールなどの糖質を避ける食事。

    ・食前の歯磨きがお腹のガスを減らす。
    お腹の中でガスを作り出す細菌を口から入れないことも大切。それには、食前の歯磨きが有効。
    口の中や歯と歯の間には、ガスを作り出すタイプの菌が存在しているので、食前にも歯磨きやうがいをして、菌を飲み込まないようにすると、ガスを減らすことができる。

    小腸の中で、細菌が増殖すれば、人間が糖(グルコース)を吸収する前に、細菌が腸の中で糖を食べて、消費するための糖の吸収が抑えられ、血糖の上昇が緩やかになる。
    腸内細菌は、飽食の時代に、血糖値が上がって、人間が糖尿病にならないで済むように代償してくれていた。
    しかし、やがて力が尽き果て、細菌が代償する以上に栄養分が過剰となり、病的なまでの形相となったのがSIBOという病気。

  • 最近、低FODMAPについて知り、もっと著者の本を読んでみたくて図書館から借りてみた。以前読んだ本より専門的でちょっと難しかったけど、より詳しかった。実践できるかは自信はないけど…自分にあてはまることもいくつかあって勉強になった。

  • 最近、消化器がんや炎症性腸疾患と腸内細菌についての講演を聞いて、腸内細菌についてもっと知りたくなったので読んでみた

    食後に胃の調子が悪くなるのは、単純に胃だけの問題でなく、小腸で発生したガスの影響の可能性がある

    もともと乳酸菌飲料やヨーグルトで、お腹の調子が良くなったことがなかったので内容に納得することが多かった

  •  消化能力が弱かったり(老化、高年齢を含む)、食べ過ぎたりすると、小腸に過剰な栄養分が入り、吸収されない糖は
    小腸内をただよい、糖をエサとする腸内細菌が小腸で異常に増える。それにより、腹部の張り、ガス、下痢や便秘を招く。SIBO(シーボ)、小腸内細菌増殖症が発症。1700万人の日本人が原因不明のお腹の不調に。検査は内視鏡で粘膜変化を捉えるかラクツロース呼気検査。予防・改善は、低FODMAP食、青魚、オリーブオイル、鮭、紅茶などを。アルコール、カフェイン、加工食品をやめる。規則正しい生活を。

  • ・腸の中に様々な細菌がいて、バランスを保っていることがよくわかる。
    ・細菌にエサが届き、増えすぎる状況ではいけない。

  • 「西洋食」と「地中海食」が区別されているんだけど、後者は前者に含まれないのだろうか??

  • 【OPACへのリンク先】【講座選定:生命科学】https://lib.asahikawa-med.ac.jp/opac/opac_details/?lang=0&amode=11&bibid=2000114916

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著者プロフィール

1971年、栃木県に生まれる。医学博士。江田クリニック院長。自治医科大学大学院医学研究科修了。日本消化器病学会専門医。日本消化器内視鏡学会専門医。米国消化器学会(AGA)インターナショナルメンバーを務める。消化器系癌に関連するCDX2遺伝子がピロリ菌感染胃炎で発現していることを世界で初めて米国消化器病学会で発表し、英文誌の巻頭論文として掲載された。
毎日、国の内外から来院するの患者さんを胃内視鏡、大腸内視鏡で診察し、改善させることを生きがいにしているカリスマ消化器専門医。テレビ、ラジオ、雑誌に頻繁に取り上げられ、わかりやすい解説に人気がある。
著書には『腸のトリセツ』(学研プラス)、『新しい腸の教科書』(池田書店)、『パン・豆類・ヨーグルト・リンゴを食べてはいけません』(さくら舎)など多数がある。

「2023年 『70代、腸内細菌と筋肉で老いを超える』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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