- Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344996861
感想・レビュー・書評
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小説家であり企業の経営者である著者が、会社経営におけるテーマとビジョン設定の大切さを教えてくれる。
企業ホームページで見かけるテーマとビジョンには、どんな気持ちが込められているのか知るきっかけになる。
就活生や転職者には特におすすめな一冊、かも。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
小説執筆と企業経営は似ている という着眼点は良い。共感できるし面白いと思う。
・小説執筆であっても企業経営であってもテーマとビジョンが必要
・テーマは企業理念で ビジョンは起承転結の結にあたる
・経営者には全体を俯瞰する作家的視点が必要
・(小説)起承転結の転をいかに乗り越えるか = (経営)リスクヘッジ
・(小説)作品のコアとなるモチーフ = (経営)商品やサービス
・読者とは顧客にほかならないし 読後感とは顧客満足度(CS)に同じ
ただ、いまいち表現力に一貫性が無いのが惜しい。例えば「経営」と「ビジネス」や 「小説」「物語「ストーリー」などの語は、どれかに統一するか 区別した表現で書かないと読者に伝わり難いかと。コレが出たと思ったら今度はコッチ、という書き方で分かり難かった。あと、話が順序立てているようでいて、軸が見えない。ビジネス書なのかエッセイなのか分からないような書き方で、落とし込むところが見えないため、内容において説得力に欠ける。
こういった点は担当の編集者の腕にもよると思うけど、作家も経営者も作品(会社)に対する責任者に当たるから、やっぱり作家の腕と考えるべきなのだろう。
着眼点が好みなだけに本当に惜しい。 -
著者は言う『現代のような時代だからこそ、すべての経営者、すべての企業が見失ってはならないのはテーマとビジョンであり、それを共有するための繊細なほど具体的で、立体的な想像力だと私は考えています。私はそれを「小説的な想像力」と呼びたい』
著者が言うように小説家の視点が経営者にとってこれからますます必要になるように思われます。
社員も自分の明るい未来、豊かな未来をオーバーラップできない会社に自分の将来を賭けたいとは思わないでしょう。
西川三郎氏は現在技術系派遣会社のジャパニアス株式会社を経営
小説「凍える豹」「沖縄の虎」「ビックバン・ウォーズ金融・生保最後の選択」などの作品があります。 -
経営者を小説家になぞらえるところまでは面白いと思ったが、「経営」と「小説」は違う。ここをはき違えているため、延々と勘違いな自慢話が200ページ近く続く。
社員を小説の登場人物(しかも脇役)になぞらえて、社員の「情感」を大事にすると言っているが、著者の会社のように、業績目標を達成できない社員をまっとうに叱れない会社が、今後も継続していくとは思えない。
また、今期の減収減益はあくまで外的要因によって引き起こされたことと言い切る著者に、経営のプロフェッショナルを自称する資格はないと思う。
あとがきまで読んできて、この社長(著者)が駄目なのではなく、このような本を書かせた編集者が元凶だということがわかった。