日本文学気まま旅: その先の小さな名所へ

著者 :
  • 三省堂
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本棚登録 : 21
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784385364629

作品紹介・あらすじ

隠れた「小さな名所」を歩きたいなら、日本文学の一節を口ずさみながら巡るこんな旅はいかが? 日刊建設工業新聞の連載コラムに、写真や古典の原文と訳文・旅のキーワードなどを付してまとめた珠玉の一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 日本の古代から近代にいたる文学の舞台になった地についてのエッセイ。あまり著者の思いは書いてなくて、文学やその地の情報が多い。気楽にふーんなるほどねという感じ。住吉大社の三つの社殿の配置がオリオンの三つ星と考える説があるとか。14世紀から15世紀にかけて津軽の十三湖に大きな港があって安藤氏のもと栄えた。東大寺のお水送りは法会に送れた若さの神様がお詫びに若狭からの霊水を贈ったとのことで、若さの神宮寺では「お水送り」という行事を行っている。安芸の宮島の社殿の柱は石の上に乗っかっているだけで、大波の時に浮かび上がらないように板目に目透かしという隙間があって、下からの水圧を逃がす工夫がある。平安時代の「口遊」に出雲大社のことが出てくるが、九九も出てきて驚く。

  • 47都道府県の旅の記録を、文学作品と絡めて紹介するエッセイ。
    誰もが知っている名所ばかりでなく、文学という着眼点だからこそ浮かび上がってくる場所も紹介されていて、旅に出かけたい気持ちをより一層駆り立ててくれる。
    有名な観光地も、今まで知らなかったエピソードが見えてくると、また違った楽しみがあることに気づかされた。
    文字が大きく、一記事あたりの内容量も丁度よくて読みやすかった。

  • 古典から現代まで日本文学に詳しい著者が、47都道府県を巡った旅。名所から無名の場所まで、気分の赴くままに旅しているのが楽しい。「日本は美しい」、著者の結論にあらためて共感した。私も旅に出たくなった。

  • 日本全国を舞台とした文学作品がまとめられた一冊。
    その中のお話の一つ、『更級日記』~姫君の脱走~を紹介いたします。
    竹芝という男が歌った故郷の歌を聞いた皇女さまが、連れて行ってほしいと願ったのをきっかけに始まるお話。
    この竹芝の末裔が氷川神社の祭祀に深く関わったという伝承が埼玉にあります。
    埼玉に行く機会があったとき、是非一度、氷川神社に訪れてみてはいかがでしょうか。

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著者プロフィール

専修大学教授

「2019年 『POSSE vol.42』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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