- Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
- / ISBN・EAN: 9784388353217
作品紹介・あらすじ
「料理だけじゃない!」食の安全/独立/スタッフ/お客/リタイア…人気親父シェフが本音で語ります。シェフたちの店と仕事風景も収録。
感想・レビュー・書評
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料理人の本って初めて読んだ気がする。
料理に対する考え方、店で働く若いスタッフへの視線、お客さんへの要望など、興味深くまた刺激的な内容でした。
殆どまともにフランス料理など食べたことがなかったのですが、
(羨望の眼差しを向けてはました…。)
フレンチレストランにひるまず(値段にもビビらず)チャレンジしたくなりました。
飲み物は水(水道水)しか飲まないセコイお客さんは嫌いだとあるシェフが文中語っていました。それは、自分の店が儲からないからではなく、料理を楽しんでいないからなんでそうです。
折角、フレンチレストランに来たのだから楽しもう!そいう気持ちは大切ですよね。
僕はアルコールが苦手なので泡入りのミネラルウォーターをよく頼むですが、この一文を見たとき正直これまで頼んでおいて良かったぁと思ったのでした。
美味しいフレンチが食べたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
・北島亭に行ってみたい。
・近頃の野菜がやけに甘いという話がよかった。「旨さは甘さではない」 -
田代和久[ラ・ブランシュ]、北島素幸[北島亭]、谷昇[ル・マンジュ・トゥー]の3人が「もの申す」というのだから、やはり聞いてみたいなぁと。
ラ・ブランシュに3回ほど行ったことがあるだけで、残り2つはまだ食べてない。でも、読むだに食ってみたくなる~。
えーと、感動したとこ。ラ・ブランシュのスペシャリテといえば「ジャガイモとイワシのテリーヌ」(オレも大好き)だが、そのために田代シェフが、
「本当に僕はいつもジャガイモを食べてる(笑)。スペシャリテとして1年中提供するためには、季節ごとに一番いいものを使いたいから、とにかく食べて。(中略)今だと赤ジャガ、これからはキタアカリがいい、とか」
と言っていたのが印象的だった。ああ、スペシャリテって、「いつも同じおいしさを提供する」ことなんだけど、それを実現するためにはいつも同じようにやってちゃダメなんだなぁと。
フランス料理のうんちくというよりも、仕事に対するひたむきさとか、本気の姿勢とかに心惹かれた本だった。 -
人生初のフランス料理のコースを食べてそれがまた美味しくて感動し、その余韻冷めやらぬ時にたまたま見つけたのがこの本でした(食べたのはこの方々の店ではありませんが)。
料理人でありながらも経営者。
好き勝手に話されていながらも、「食うために」を基準として店を守る。そして客の満足や料理の成長を日々考える。
動き続けている方々だなあ、と思いました。
ロマンを求めて、食事に対して楽しみを求めてほしいという夢もありつつ、と、辛いこともありつつも楽しまれて料理をされているのが伝わってきました。 -
3人のフランス料理店オーナーシェフが、料理について、素材について、お店づくりについて、修業について、スタッフについて、お店の経営について・・・と様々なテーマで語った一冊。
料理本は多数あれど、料理人自らが、ここまで本音で(ストレートに)語っている本はないと思う(あくまで私見)。
自分にできる条件の中で、いかにお客様に喜んでもらえる料理、時間、空間を提供するかということに腐心している料理人のみなさまの心が伝わってくる作品です。
気持ち的には星5つ!!! -
結構矛盾したこと言っているんだけど、というかしているんだけど、それが微笑ましく思える。例えば、指輪をわたさんとしている人がいるかもしれない、フレンチレストランで食事をするのはロマンスだ、と言いつつ、自分の仕事が終わったら、客席で一杯ぐいっとやったり。いや、とにかく楽しまなくちゃいかん、と言って。私は、シェフが横でビールをぐびぐびやっていても全く抵抗を感じないのでいいのですが。
私の友達でもフレンチレストランでシェフをやっているのがいて、たまに手伝いに行きますが、いや、体力勝負です。その中でどこまで細部にこだわれるかということなのでしょうが、この人たちはこだわっている。
ぜひ食べに行きたいと思わせる、内容になっています。