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- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784389421120
作品紹介・あらすじ
メルロ=ポンティは視覚について考え続けた哲学者であった。彼は,目に見える世界を遠近法的展望の下に捉えることはいかなることかに答えようとした。彼の思索の後を追うとき,われわれはフランス現代思想の発祥地がここにあることを理解すると同時に,セザンヌらの絵画を前にしたときと同様に静かな生の悦びを感ずるのである。現代フランスの激動の中でマルクス主義に希望を託して挫折したこの哲学者の中に,初めて世界を眺めたときの感動が残ったといえよう。絵画とは,本来このような感動の記録なのである。
感想・レビュー・書評
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メルロ=ポンティの生涯とその思考の解説。
大きくはフランスの激動を生き、小さくは母との関係が重要である彼の行動と思想。
ゲシュタルト心理学、マルクス、フッサール、ソシュール、ウェーバー、ストロース、ヘーゲル、マルクス、シェリングとの関連をたどりながら、身体を基礎にした彼の思想、志向性を忠実に解説している。
美術館、図書館のあり方を否定し、現代美術が未完成を主張した点を評価したところは面白い。 -
メルロ=ポンティは、サルトルとはみごとに対象的な人間だったらしい。彼との友情関係が生涯続いたというのも不思議で、真面目な人だったから早死にしたのだろうか。
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