- Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
- / ISBN・EAN: 9784389421724
作品紹介・あらすじ
チェスタトンは,詩人,小説家,劇作家,文芸評論家,歴史家,キリスト教弁証家,エッセイスト等々,多彩な役割を果たした文人である。ジャーナリズムの世界を選んだのは,彼が論争家であることをどうしてもやめることができなかったからである。人生を戦場と見た彼は,その豊かな才能と豊穣な想像力をこの論争好みの性癖に重ね合わせて,「ラディカル」な論陣を張ることになった。そしてこれが彼を単なる時局以上のジャーナリストに仕立て上げたのである。本書は,こうした彼の絢爛たる作品世界に参入する道を示すものである。
感想・レビュー・書評
-
ヴィクトリア女王の時代に生まれ、ボ−ア戦争当時とかのあの時代のイギリスに生きたチェスタトンの話を読みました。
イギリス側白人側キリスト教側
ヴィクトリア女王が崩御された時には打ちひしがれてめったに泣いたことがないのに泣いた。
こうした人間性の姿勢は、大変な上から目線で差別的な人間性の人間と思わざるを得ませんが、有能で生命力の強い生き方をしていくための心構えとはこうしたことだということがわかります。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ブラウン神父を書いた知の巨人チェスタトンの解説であります。本の中で紹介されている美術学校時代の絵が、とてもすっきりとして印象的(線に勢いがあります)。若いころのチェスタトン、繊細な雰囲気ですが、中年となるとほぼ、気難しいおっさん、体形は、ビア樽。この変貌は、何かのメッセージなのでしょうか。チェスタトンは、お金が足りなくなると、ブラウン神父を書いて稼ごう、と夫婦で笑っていた、というは本当の話なんでしょうね。チェスタトンの幅広い知的活動の紹介を目指した本ですが、やや硬め(難解な事件を颯爽と解決するブラウン神父の雰囲気からは少し遠いかと)になっております。チェスタトンが、反ユダヤに傾いたあたり、もう少し深堀をしても良いのでは、とも思います。★三つです。