奇妙な論理: だまされやすさの研究 (現代教養文庫 1288)

  • 社会思想社
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784390112888

感想・レビュー・書評

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  • 再読。いかに人間という生き物が錯誤に陥りやすいかを知らしめてくれる戒めの良書であると同時に、サイエントロジーに切り込み、カイロプラクティック(!)にまで疑いのメスを入れようとする、これは未来に向けられた警告の書でもあるのだ。

  • ガードナーの和訳本である.
    全章の和訳ではなくいくつか選んだものだけが収録されている.
    今booklogを見てしったが、ハヤカワ文庫のでは、どうやら全章あるらしい.
    ぜひとも読んでみたい.

    タイトルからはちょっと明らかではないが、要するに疑似科学というものを取り上げて非難する本である.
    しかしながらどちらかと言えば彼らがどういう理論を主張したかという歴史的事実の蒐集を目的とした感じがあって、
    具体的にここが間違っているという丁寧な説明には重点が置かれていない.
    もっとも、大体は、見れば明らかである.
    (例えば、こういった経歴を持った人間がホメオパシーなるものを主張して流行らそうとした. こういう分流が起きて少し別な流派が発生した、とか)

    「疑似科学を主張する人たちの傾向」みたいなのが書いてあって、まあこれはちょっと、人格批判的ではあるが、まあまあ、面白い.
    自分たちをガリレオ・ガリレイやコペルニクスに例える、とか、新語を作りたがる、などとも書いてある.

    純粋に疑似科学の歴史に興味を持つ人間はいるか分からない.
    科学の本流への反抗の歴史 (例えば、ニュートンに反抗し、アインシュタインが登場してからはニュートンを擁護する) から何かしらの研究材料に使えるかもしれない.
    あるいは、もっと単純に、SF小説の材料に使えるかもしれない.
    これは本書に書かれてあることであるが、地球空洞説はSF界に多いに影響を与えた.

  • 科学というのはその時代にもっともらしいと思われる仮説でしかなく人間が判断してる時点で間違いは多いものだ。科学雑誌の編集長マーチンガードナーが20世紀前半の様々な疑似科学を事例を挙げて説明しその誤りを解いた解説書の古典的名著。地球空洞説やオルゴン理論、進化論に抵抗したキリスト教の学者達の理論など事例がおもしろい。既に現代は160年以上前のダーウィンの進化論を一部否定しているが、人類は永遠にこれを繰り返すのだろう。騙されやすさの研究という副題があるが当の学者達に騙す気など毛頭ない。今でこそ笑っているがこれらの理論が正しいと判断されるか否かは非常に微妙なのだ。今の常識をそのまま受け入れる頭の硬い人は、常識で考えて地球が丸いわけがないと思った17世紀の人たちと同じである。むしろ疑似科学と言われてしまった理論に哀愁と浪漫を感じてしまう。そして真実と擬似に分けてしまうガードナーのことを考える。

  • 原著は1952年に刊行された「疑似科学」に関する古典的
    名著。今読むとさすがに古さを感じさせる箇所も少なくない
    が、疑似科学者の特徴をまとめた部分は今でも参考になる
    ことが多いように思われる。

  • 訳文がいまいち。
    偏った思想に基づく、自称科学者の紹介本。

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