千日回峰行を生きる

著者 :
  • 春秋社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784393135761

作品紹介・あらすじ

断食・断水・不眠・不臥の堂入りの行など、比叡山に伝わる超人的な荒行、回峰行とは何か。千日回峰行を満行し、今年、十二年籠山行をも満行した大阿闍梨が、その全てを赤裸に語る、驚異の書。現代において「行」の意味するものとは。写真等多数。

感想・レビュー・書評

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  • 天台宗、比叡山の超人的な荒行、千日回峰行。光永圓道さんは戦後13人目の千日回峰行者、堂入り、阿闍梨、十万枚大護摩供。

  • 塩沼さんのせいで千日回峰行に興味を持ってしまいました。なんと千日回峰行には二種類あって、塩沼さんがやったのが吉野山金峰山寺の「大峯千日回峰行」で、もう一つが比叡山の「千日回峰行」。らしい。
    二つの因果関係はよくわからないけど、この本は比叡山の方。
    吉野山の舞台はほぼ全てが奥深い奈良の山だけど、こちらは比叡山プラス京都の市中が舞台になる。
    歩く距離も30km/日で、高低差も5-600mだから、吉野山の方が体力的にはきついのだろうけど、
    こっちはお寺の住職が毎日の昼間のお寺の仕事をこなした後に夜中から歩き始めるので、どっちが大変とか比べることはできないだろう。
    どっちにしても1000日間そんなことやった後に、四無行までやるなんて、オリンピック選手や特殊部隊の軍人なんかよりも体力、メンタルすごいと思う。絶対そうだ。

    この人たちはなんでこんな辛いことをやったのか。
    それも自らの意思で。
    自分のため?世の中の平和のため?

    ○自分で行に入ると決めた以上、困難は承知した上でやらせてもらっているので、トラブルが起こればそれは試練と受け止める。辛いとかそういうものではない。

    失敗についての二人の考えは似ている。
    光永氏「失敗は成功のもとというが、失敗に失敗を重ねていくのは無駄なことではない」
    塩沼氏「人生において、1回目の失敗は失敗ではない。良い経験と捉えて生かすことが大事。何度もお同じことをしていることが失敗」
    きっといつも失敗して反省していたんだろう。

    とても大変なことを毎日続けることの難しさ。
    光永さんからも「覚悟」の強大な熱量を感じた。
    ○仕事でも何でも、そうと決めた以上は、それなりのところまでやり切らないと人の道理、ものの道理というものが通らないのではないでしょうか…

    絶対に揺るがない覚悟。その覚悟を維持する力。
    じゃそれはどこから来るのか。
    私はそれを勉強しなければ。

  • TSUTAYAシェアラウンジでササっと。
    千日回峰行は歩行禅。悩みを打ち明けることで半分は解決している。先入観がなかったから千日回峰行を成し遂げられた。

  • 背筋が伸びる。

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著者プロフィール

比叡山千一回峰行大行満大阿闍梨。大乗院住職、明王堂輪番。1975年生。90年、比叡山にて得度受戒。2009年、千日回峰行満行。2015年3月1日、十二年籠山行満行。著書に『千日回峰行を生きる』(春秋社 2015年)。

「2016年 『猿之助、比叡山に千日回峰行者を訪ねる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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