- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784393299289
作品紹介・あらすじ
地下鉄サリン事件から20年――。オウム真理教とはいったい何か。事件への記憶と関心が薄れるなか、今日の問題として多角的な視点からオウムを考究し、その深層をえぐり出す画期的論考。宗教を考える上で必読の書。
感想・レビュー・書評
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事件後20年を経て、事件の本質を様々な切り口【報道、教育、国際情勢等】から、教団のウチとソトの視点でどのように評価したら良いのかを、各切り口の専門家が分析しています。私としては教団の海外活動の実態等ほとんど知らなかった(興味もなく)ため、興味深く拝読させて頂きました。今でも創設者信仰の純粋培養が海外や国内でも行われていることに少し驚きを感じますが、あらゆる面で風化させない事が重要であり、本書のような啓蒙活動が必要であると感じました。
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前著『〈オウム真理教〉を検証する: そのウチとソトの境界線』、松本梨香『止まった時計』松本聡香『私はなぜ麻原彰晃の娘に生まれてしまったのか ~地下鉄サリン事件から15年目の告白~』の4冊、纏め読みしたのと、『止まった時計』以降に書かれたものが入ってるので、当時と今の感覚の違い、事件前と後、さらに長期間後に出てきた情報、それぞれの主観印象から推測されること、などで、いろいろ考察の余地のある考察書群だと思った。
この長期間経った時代と、論文集に近いもの故か、あれだけの印象の事件の随時の情報整理にもかかわらず、興味を持たなければ目に止まらないし、図書館でも閉架書庫に入れられてしまうんだなぁ、ということはちょっとせつない気がする。