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- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784393313053
作品紹介・あらすじ
「修養」とはいったい何か。修行や稽古や養生とは、どう違うのか。江戸や明治で語られる「修養論」とはどのようなものか。そこに秘められた「生きる英知」が意味するものとは。日本的心性のありかを探り、これからの未来を展望する、柔らかな日本思想論。
感想・レビュー・書評
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近世から近代にかけての日本思想史における「修養」にまつわる諸思想をとりあげ、「修養」という概念の豊かな内実を明らかにしている本です。
唐木順三は、大正教養主義と対比するかたちで「修養」という概念について語っていますが、著者は唐木の議論が「教養」批判に焦点をあてたものであり、近世から近代にまたがる「修養」の内実を充分に解明するものではなかったと考えています。ただし、近世において「修養」にまつわる思想は、かならずしも「修養」ということばを用いて論じられているわけではありません。そこで著者は、あえて西洋のcultivationに相当する概念を「修養」ということばのもとにとりまとめ、それぞれの思想家たちの議論を相互に参照することで、「修養」の内実にせまるという試みをおこなっています。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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