修養の思想

著者 :
  • 春秋社
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784393313053

作品紹介・あらすじ

「修養」とはいったい何か。修行や稽古や養生とは、どう違うのか。江戸や明治で語られる「修養論」とはどのようなものか。そこに秘められた「生きる英知」が意味するものとは。日本的心性のありかを探り、これからの未来を展望する、柔らかな日本思想論。

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  • 近世から近代にかけての日本思想史における「修養」にまつわる諸思想をとりあげ、「修養」という概念の豊かな内実を明らかにしている本です。

    唐木順三は、大正教養主義と対比するかたちで「修養」という概念について語っていますが、著者は唐木の議論が「教養」批判に焦点をあてたものであり、近世から近代にまたがる「修養」の内実を充分に解明するものではなかったと考えています。ただし、近世において「修養」にまつわる思想は、かならずしも「修養」ということばを用いて論じられているわけではありません。そこで著者は、あえて西洋のcultivationに相当する概念を「修養」ということばのもとにとりまとめ、それぞれの思想家たちの議論を相互に参照することで、「修養」の内実にせまるという試みをおこなっています。

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著者プロフィール

1957年生まれ. 専攻, 教育人間学, 宗教心理学, 死生学, 哲学. 現在, 京都大学教育学研究科教授.
著書,『エリクソンの人間学』(1993), 『魂のライフサイクル──ユング・ウィルバー・シュタイナー』(97), 『教育人間学のために』(2005), 『世阿弥の稽古哲学』(2009, 以上, 東京大学出版会), 『無心のダイナミズム──「しなやかさ」の系譜』(岩波現代全書, 2014), 『誕生のインファンティア』(みすず書房, 15), 『稽古の思想』(2019), 『修養の思想』(2020), 『養生の思想』(2021, 以上, 春秋社), 『東洋哲学序説 井筒俊彦と二重の見』(ぷねうま舎,2021)ほか.

「2021年 『東洋哲学序説 西田幾多郎と双面性』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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