疲れない体をつくる「和」の身体作法 能に学ぶ深層筋エクササイズ (祥伝社黄金文庫)

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  • 祥伝社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396315450

感想・レビュー・書評

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  • 能の身体操作法と、哲学とが分かりやすく紹介される。80歳を越えても能楽師は現役でいられる。
    表層筋ではなく深層筋を鍛えること、年齢を重ねてもしゃんとしていられるとのこと。
    まだまだ知らない世界と、身体操作の方法があることを知り、まだまだこれから鍛えられるし、現役でいられることを知る。
    ロルフィングも含めて、和の身体操作法も学んでいきたい。

  • 日本のこころを踏まえたうえで、
    解剖学的な解説が配されており、
    立体的理解ができたと思います。
    「風姿花伝」や「易経」などの
    原典にあたってみたくなりました。

  • 能楽師の体について。

    確かに言われてみれば、現役でいる人達の年齢は
    結構なものがあります。
    滑らかに、緩やかに。
    そんな動きは結構筋力を使うのだな、と。
    前半はそんな話盛りだくさんで、後ろになると
    こういう動き、というのが入ってきます。
    やっていれば、筋力が強化されて
    すすっと動ける体を手に入れられる、やも?

  •  能を舞ったり、謡ったりすることで、自然に自分自身の陰陽が整っていき、そしてそれが天文にもつながる、そのように能がつくられている、ということだけは覚えておいてください。

     腕の動きの大部分を決めてしまうのは、この肩胛骨の状態です。肩胛骨こそまさに肩関節のキー・ストーンだということができるでしょう。

     親指と人差し指 体の柔軟性
     小指薬指 運動に大切な指

  • 2015/9/20図書館から借りた。
    『日本の弓術』(オイゲン・ヘリゲル述/岩波文庫)のなかの阿波研造から和弓を学ぶときの話を例えもして、身体の使い方を説明している。

  • 正直難しくて、やれるようになるまでかなり鍛錬がいりそう。

    能の動きを解説してインナーマッスルとか普段使っていない筋肉を使うことによる動きの本。
    陰陽や、ロルフィングなど。

  • スカイフック、すり足、ストロー呼吸、複式・大腰筋・全身・真人呼吸

  • 著者は能楽師で「ロルファー」とのこと。
    ロルフィングというのは、本書で初めて知った。
    アメリカで生まれたボディ・ワーク(身体をいたわる技法)。
    この本では身体の深層にある筋肉の凝りをとって、調整することが説かれていた。

    読みながら、自分の体幹を意識するようになった。
    そうしたら、たしかに、自分は骨盤が前傾していて、その結果、腿の前側の筋肉が常に緊張している状態であることに気づいた。

    本書では「筋肉の癒着」をほぐしたり、緊張をゆるめたりする具体的なメソッドが書かれていた。
    それが能の動きと通じるものがあるという話でもあった。
    ただ、なかなか身体技法というのは、本を読んだだけでは実践できるようにはならないわけで・・・。
    その辺り、かえってフラストレーションがたまってしまったかも。

  • 面白い内容でした。世阿弥の教えである「体(たい)」と「用(ゆう)」を解剖学的な見地から落とし込み、人間の身体の陰陽を表層筋と深層筋の関係で説明しています。エクササイズも掲載されていますが、能という伝統芸能と絡めているアプローチが面白いです。あまり難しい内容でもないと思います。「上虚下実」や「体心捨力」という能で使われる言葉もイメージをつかむのにインパクトのあるものだと思いますし、それらの言葉がきちんと説明されているので理解が深まります。

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著者プロフィール

安田 登(やすだ・のぼる):1956年生まれ。 能楽師のワキ方として活躍するかたわら、『論語』などを学ぶ寺子屋「遊学塾」を、東京(広尾)を中心に全国各地で開催する。関西大学特任教授。 著書に、『身体能力を高める「和の所作」』(ちくま文庫、2010年)『異界を旅する能』(ちくま文庫、2011年)、『日本人の身体』(ちくま新書、2014)、『身体感覚で『論語』を読みなおす――古代中国の文字から (新潮文庫、2018年)、『見えないものを探す旅――旅と能と古典』(亜紀書房、2021年)『古典を読んだら、悩みが消えた。――世の中になじめない人に贈るあたらしい古典案内』(大和書房、2022年)、『魔法のほね』(亜紀書房、2022年)など多数。

「2023年 『『おくのほそ道』謎解きの旅』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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