スクールカーストの闇 なぜ若者は便所飯をするのか (祥伝社黄金文庫 わ 4-5)
- 祥伝社 (2013年6月12日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396316129
感想・レビュー・書評
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単行本化されたときに読んでいたのですが、文庫化されたのを機に再読してみました。読みながら子ここでいうところの『スクールカースト』の最底辺に自分が置かれていたことを思い出し、苦い物がこみ上げてきました。
本書の単行本を以前読んでいたのですが、思うところがあって文庫化されたのを機会にもう一度読み直してみることにいたしました。トイレの中で食事をするという衝撃的な事象『便所飯』この言葉をはじめて知ったのは本書からでしたが、ある種の『都市伝説』かと思われたこの現象がとある調査から10人に1人が「トイレで食事をしたことがある」やその中でも20代の5人に1人が「トイレでの食事経験アリ」という反響。さらには朝日新聞にまで取り上げられていたという話を聞いて、衝撃を受けました。
さらに、本書を読み終えて僕自身が学生時代、特に高校時代にさんざ味わった今で言うところの「スクールカースト」その最底辺に追いやられるとどうなるかということがまざまざと思い出されて、とてもイヤな読後感でありました。このいわゆる『トイレで食事をする』という行為は、
「あいつ、友達がいないから、しかたなく一人で食べているんだぜ」
という風に見られたくないという心理が働いているということですが、僕自身に限っては一人で食事をすることはなんら苦でもありませんし、別にそんなことをいわれたとしても『それがどうした』の一言で済ませられるということを体験的に知っておりますので。ただ、この境地にたどり着くまではかなりいろいろなことを経験しましたが…。
それはさておいて、この『病理』を解き明かしていくと、これを大人になっても引きずっているという方がいるのだそうで、社会生活を送る上でさまざまな支障が出ているということだそうです。まぁ、なんというのか…。『便所飯』というのは僕には理解できないことですが、『スクールカースト』の表面化ということで、この問題を考えております。 -
20131007
サラッと読むには楽しめた。
スクールカーストそのものの構造はメインではなく、そこからの社会のあり方についての考察。
体験談やアンケートなどの具体的な結果からの考察はあまり(ほぼ?)ないので、信憑性に欠ける感じはするし、実態がボンヤリしてて、ふむふむ、とほならなかった。
浅いかな、と思って読んだんで、やっぱりな浅さはあったものの、読みやすかったし、シゾフレ、メランコ、などの分類もわかりやすかった。
しかしこういうのはアレですね、失敗することへの恐怖とか、そういうことにつながるんだよなぁと。 -
「便所飯」なる言葉は、数年前の新聞で読んだ。テレビでも紹介されていた。「スクールカースト」は去年ぐらいから目立つようになったかな。
と思ったら、改題・文庫化された本だった。
巻末でも書かれていたが、人は思うほど自分の行動を気にしていない。そのことに気づけば、もっと生きやすくなるはず。 -
競争は子供の頃からしておくべきだと思った。小さな負けの体験とそれに対する対処の経験値を積むコトが大切だ。もちろん勝った時の達成感も。
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「便所飯」。この言葉をきいたことがあるだろうか
今の教育で求められている生きる力。
人間力、平等を基本に教育してきた結果他人の評価が絶対的価値観となってしまった。
友達が大勢いることこそが本当に大切なのか?
(略)内申書における客観的評価の比重が減り、教員の主観にもとづく評価が大部分を占めることになる