謀殺 下山事件 (祥伝社文庫 や 14-1)

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  • 祥伝社
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  • Amazon.co.jp ・本 (476ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396335052

感想・レビュー・書評

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  • この本を初めて読んだのは20年以上前の高校生の頃。松本清張の日本の黒い霧からの流れだったかと。だだ当時はまだ、日本の戦後史などに対する知識が少なく、読んだものの、当時の事件当時の状況が今ひとつわからず仕舞いでした。
    決定版と言われた本書のあとにも、最近になって新設も出て来ていますが、やはりこの本の情報量の多さや緻密さ抜きん出ていると思います。
    同名の映画はこの本をベースに少し脚色されていると思います。映像作品では、やはり矢田氏をモデルにしたと思われる記者が登場するNHKのドラマ「下山事件 空白の900分」も良い出来です。

  • 最初お煎餅を食べながら読んでいたけど
    この濃厚な調書を読んでいるうちに
    なんだか申し訳なくなってきて
    背筋のばして最後まで読ませてもらいました。

    大切な命を落とし
    真相解らずってのも、、、
    下山さん無念ですよね。

  • 足掛け4ヶ月半をかけてやっと読了。
    ほかの下山事件ものの情報ソースを担っている本。他の本ではあっさりと書いてある枕木に付着した血痕をルミノール反応を使って検出していく過程は、非常に興味深い。
    昭和40年代に書かれた本当は思えない生々しさがある。

  • まだアメリカの占領下のS29年の日本.共産主義が台頭するなか,国鉄職員を10万人単位で解雇することを決めた翌日(?),国鉄総裁の下山定則氏が常磐線の線路上で轢死体で発見された.他殺か自殺か?→生活反応のない創部,現場まで続いた血液の痕など,自殺でないことを示す客観的証拠では自殺説に勝る.自殺説の唯一の根拠は,下山氏らしい男が現場付近を歩いていたり,旅館で休んでいたり,そういう目撃証言のみ.
    →しかしそんなのは,小説『砂の器』にもあるように,替え玉が演じれば済むこと.(たぶん松本清張も『砂の器』にはこの事件をヒントにしたのだろう(か?))

    →自分の野次馬的な投票ならまよわず『他殺』だ.
    そして自分がおどろくのは,この時代は①そうとう左傾化してたのだなぁ,②米軍にはなにも口答えできなかったんだなぁ,ということです.

  • 著者は朝日の記者の人。
    下山事件関係で、今読んだ中ではかなり面白く読めたほう。

    こういう記者(警察関係以外)の書いた本っていうのは証拠としてどうかと考える人も結構いるようだけど(特に下山事件検証のサイトとか)。事件に興味のある人には面白いと思われる。

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