月のない夜に

著者 :
  • 祥伝社
3.15
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本棚登録 : 68
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (291ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396634834

感想・レビュー・書評

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  • 何事も受け身で周りに
    頼るばかりの人。

    私の職場にもいますよ。

    狡いことをしてるわけ
    じゃない。

    悪いことをしてるわけ
    じゃない。

    だからこそ、気持ちが
    もやもやする。

    私もたいがい心が狭い
    弱い人間です。

    でも、相手側から私を
    眺めると、

    主体的に仕事を進めて
    いるだけなのに、

    ワガママに周りを振り
    回している様に見えて

    やっぱりもやもやする
    ことがあるのかな・・・

    月光と冬花という姉妹。

    照らす月と照らされる
    花。

    かたや照らすばかりの、
    もうかたや照らされる
    ばかりの関係性。

    いつしかお互いに相手
    を妬んでしまう。

    人間なんてそんなもの
    なんでしょうね。

    私たちは神さまや天使
    じゃないですもんね。

  • 割と気持ちよく騙された~。
    いきなり問題の彼女の死と主人公の双子のおとなしい妹の逮捕から始まり、時間を巻き戻してその真実に迫っていく様はなかなかにおもしろくスリリング。誰も彼もが疑わしい。
    後半はてっきり黒幕はあの人だろうと思い込まされていたから真犯人蚊帳の外だった。でも後から読み返してみれば、メールの文面とか動機、全て真犯人でしっくりくる。凶悪なサメを食べる更に巨大な深海ザメのイメージが頭に浮かんだ。
    川井喜代がミカを手玉に取っていく悪質さには戦慄。息を吸うように嘘をついて他人を操る人間はホント恐ろしい。

  • 彼女はいつも、人を操る。

  • 2016.4.22読了
    前半の彼女らの生い立ちまでは良かったんだけど、話が進むにつれてイマイチつまらなくなった。犯人もそうかとインパクトもなし。(図書館)

  • 久々に続きが早く知りたい、読みたいと思う本でした。
    登場人物の気持ちが伝わってくるしリアルで理解できた。
    それなのにこのレビューを書こうと思い評価を見たら低いので「あれ?」という感じ。
    私の感覚がズレてるのかな?と思ってしまいました。

    主人公は二卵性双生児の月光と冬花。
    二卵性双生児と言えど二人は容姿も違えば性格も全く正反対。
    月光は活発で勝気な性格。
    対して冬花は病気がちで内向的な性格。
    その上、冬花は人の心の機微を読むのが下手で感情表現も下手。
    だから人に誤解される事が多く、そんな雪花を月光はほっておけずいつもかばってきた。
    やがて二人は大人になり、二人とも結婚、雪花は一人娘をもうけるも離婚した。
    そんな折、月花のもとに雪花が人を殺したという知らせが入る。
    被害者は雪花の高校の同級生の女性だった。
    殺された喜代は高校時代色々あり、月光はすぐに喜代の裏の顔に気づき、雪花に喜代とはつきあわないようにと説得する。
    そんな女性を何故雪花が殺したのか-。

    殺された喜代は悪女を通り越して良心のかけらもない人間で、やってる事や考えを見ると正に鬼畜。
    だけど、表面上は上手に隠してうまく立ちまわっているからそれに気づく人間は少ない。
    その数少ない人間が雪花の周りにいた-それも二人も。
    だから雪花は決定的な被害をまぬがれて生きてこれた。
    そういう人間が周りにいない人間は徹底的に落とされ、やがては命まで奪われる。

    こういうのを見ると、雪花という女性は何て強運なんだろうと思う。
    しかも、本人は自分が強運だとも気づかずに何も分からずポーッとして・・・。
    何となく分かっている人間がヤキモキして躍起になって動いてるのに当の本人がこうだと何じゃこりゃとなってしまう。
    後半に月光が雪花に自分の心の内を吐露する場面があるけど、それを見て私も全く同感、共感できるな~と思った。

    喜代という女のドス黒さも突き抜けてるし、そこがハラハラさせてくれて面白い。
    しかも完璧にこの女、人間として欠落していると思っていたらそこを突いた真相が隠されていたりして・・・途中から犯人は読めましたが、それでもその作者のメッセージが伝わって良かった。
    読後感も良かったし、私はこういう話、好きです。

  • 犯人とその後は想像通りた。

  • なんか、ぱっとしない。

  • 2015/12/21読了

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著者プロフィール

1961年、京都市生まれ。パリ第七大学理学部卒。2004年に『密室の鎮魂歌』で、第14回鮎川哲也賞を受賞。著書に『密室の鎮魂歌』『出口のない部屋』『天使の眠り』『めぐり会い』ほか。

「2021年 『味なしクッキー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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