成功者の絶対法則 セレンディピティ

著者 :
  • 祥伝社
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396681128

感想・レビュー・書評

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  • よく知られている新発想商品・新発想エピソードが、エピソードがこれでもか、これでもか、と紹介されている。この本を読まなくても得られる情報だが、これらエピソードを一冊に集約してくれているのは、ありがたい。

    出てくるエピソード
    ・田中耕一、小柴先生のカミオカンデ
    ・スリーエムのポストイット
    ・インクス
    ・岡野工業の外径0.2mmの注射針
    ・シャープ・トヨタ・ニコン・オリンパス
    ・三鷹工機の望遠鏡・顕微鏡

    世の中の数々のイノベーション論や経営論とも通ずる。共通するのは、偶然をいかにマネジメントするかにつきる。

    関連情報
    ・トム・ケリー:観察すること
    ・ドラッカーのイノベーション論:見えざる顧客、使う人が使い方を見出す
    ・マッキンゼー流:漏れなく重なりなく
    ・複雑系ネットワーク論:弱い絆、スモールワールド、六次の隔たり
    ・多読術


    目次
    一章 「セレンディピティ」って何だろう?
     偶然をとらえて幸運に変える力
     失敗のあとからやってくる《セレンディピティ》
     セレンディピティを遠ざける「玄人発想」
     シャープ創業者の直感力
     「偶然をつくり上げるような下地」
     地味な作業を来る日も来る日も続ける
     資料がもったいないからと、失敗したまま実験を続ける
     小さな変化を見逃さない
     「たまたま」の大切さ
     セレンディピティは、たまにやってくる気まぐれな小人さん
     同じところに留まっていてはいけない

    二章 誰にも訪れる「セレンディピティ」
     ようやく日の目を見た「カミオカンデ」
     小柴先生の驚くべき行動力
     幸運はみんなのところに同じように降り注ぐ
     半導体産業を支えるニコンの露光装置
     自然を素直に観察する
     最初の一往復で、頭の中の400人の顧客リスト
     ほんの小さな心がけと努力
     当たり前のことを当たり前に実行する
     競合会社に、売れない理由を聞きに行く

    三章 「無関係なもの」を関連づけてみる
     「トヨタ生産方式」の秘密
     無関係に見えるものの中に、関係性を見出す
     パートナーの勘違いが、世界的成果のきっかけに
     完全に壁にぶつかった酵素の研究
     完敗から、奇跡の大逆転を呼ぶ
     異分野のプロを集めろ
     研究開発のプロを、購買の責任者に任命する

    四章 「素人発想」プラス「玄人実行」が有効
     はがれやすい接着剤
     誰も見たことのない新商品を成功させる
     「こんなことができたらいいな」から始める
     「玄人実行」なくしては、「素人発想」も実を結ばない
     職人の「しっくり」を三ミクロンという数値に置き換える
     平均勤続年数六ヶ月、新人チームの発想
     大学で建築学を学ばすとも、偉大な建築家になれる
     妥協せず、あきらめず、継続する

    五章 「想定外」を考えておくことの重要性
     「想定外」の機会のほうがはるかに大きい
     ポケベルが急速に利用客を減らした理由
     電話よりも、電信のほうが上位にあると考えた人たち
     「見えざる顧客」を見つけた者だけが生き残る
     オリンパスを支える内視鏡事業
     使う人が、最適な使い方を見出す
     他の人には見えない宝物に気づく人
     「邪悪」が、暗礁に乗り上げた研究を救う
     「世の中は狭いですね」を実証する
     新製品を「さりげなく」口コミで広げる
     「弱い絆」が思いがけない広がりをもたらす

    六章 「偶然のひらめき」が生まれる瞬間
     「蚊の針のように細い」という表現のわかりやすさ
     無理難題を可能にする町工場
     偶然のひらめきをモノにする「翻訳力」
     誰かが見つけてくれるのをじっと待つ宝物
     新しいアイデアは、どのようにして生まれるか
     創造的な消化作業
     「ポートフォリオ」読書術で、未知と出会う
     毎月二十ジャンル、二十冊の読書
     ハーバード大学の紋章に込められた警鐘

    七章 「論理的思考」とセレンディピティ
     コミュニケーション能力を磨くロジカル・シンキング
     漏れなく重なりなく考える
     全体の中でどういう位置づけにあるかを知る
     ピラミッド構造で考える
     【なぜならば】と【だから】
     ロジカル・シンキングの限界
     予測するということは、変化に気づくということ
     知識の枠や、思考の幅を広げるセレンディピティ
     
    八章 セレンディピティが訪れる組織
     社員の絆が、組織のセレンディピティを生み出す
     なぜビックスリーは低迷したのか
     社長人事にも、セレンディピティ
     アクシデンタルCEOは、異能の人
     宇宙から地球を見る発想で、顕微鏡を作る
     商品の気持ちになって開発する

  • 読み終わりました。

  • どこかで聞いた話の寄せあつめ。
    ポストイットの話はもういい。

  • セレンディピティとは?幸せに気付く力、邂逅する力、成功者の絶対法則と銘打ってあるくせに、中身はただの偉人伝の寄せ集め。その多くが専門用語の羅列で目眩がする。知識のひけらかし本。読む価値なし。

  • 【文章】
     読み易い
    【気付き】
     ★★★★・
    【ハマり】
     ★★★・・
    【共感度】
     ★★★★・

    アイデアは無から生まれるのではなく、
    既存の要素を組み合わせる事に依って生まれる。
    既存の要素をたくさん知り、その関連性を見出す能力が重要。

    アイデアや作品は誰かが作りだしているのではなく、
    元々この世に存在していたものを誰かが見つけ出しているだけ。
    彫刻家が原木から作品を形造るのではなく、
    埋まっていた作品を化石の発掘のように掘り出すイメージ。
    ただ、それを綺麗に掘り出す為には、それなりの技術が必要。

    先人が掘り進めてきた穴を更に深く掘り進める人もいれば、
    広く浅く掘り返して、未だ誰も掘った事のない場所を掘り始める人もいる。

    セレンディピティは深い所にも浅い所にも偏在している。
    どこでもいいから掘ってみなければ何も見つからない。

  • ①セレンディピティとは?
    ・偶然をとらえて幸運に変える力

    ②セレンディピティが起こるようになるためには?
    ・先入観をなくす
    ・将来のビジョンを描き、社員と共有する
    ・考え抜く
    ・異分野に興味を持つ
    ・環境を変える
    ・行動する
    ・思いを強く持つ
    ・異分野のプロと会う

    ③セレンディピティが起こったときの良い対処法は?
    ・柔軟な対応

    ④気づき
    ・読書のポートフォリオを組む

  • あまり聞きなれない言葉ですが、「アイデア」関係の本を読むとちょくちょくぶつかる言葉でもあります。「偶然」とかそういう意味合いではあるのですが、本を読み進めていくと、エジソンの「発明は99%の努力と1%のひらめき」という言葉を思い出しました。
    発明の100%も99%の努力がないかぎり最後の1%はでてこないと思いますが、偶然も単にそこにいきあたるのではなくて、そこまでの知識の集積や努力があって生まれるものなのだな~と感じます。
    あとは、知識は狭くとりいれるのではなくて、いろいろなものをみないとダメなのだな。と。ついつい自分の関係のある分野をとりあげがちですが、意識して違う知識も取り入れるのがよいのだろうな~。と思いました。

  • セレンディピティの事例が豊富で、とてもわかりやすく解説されている。

    カミオカンデの小柴先生の言葉
    「幸運はみんなのところに同じように降り注いでいたではないか、それを捕まえるか捕まえられないか、ちゃんと準備をしていたかいなかったかの差ではないか」
    が印象的だった。

    セレンディピティを高める為に、当たり前のことを当たり前に実行していきたい。

  • 「努力」×「偶然の発見」で生まれた成功事例について書かれた本

    ・ロジカルシンキングだけでは、画期的な発見は生まれない
    ・ロジカルシンキングと、偶然の発見を結びつける能力(努力)が組み合わさった時に、ブレークスルーが起きる

    ラテラルシンキングの考え方と近いかもしれない

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