名画 絶世の美女 魔性

著者 :
  • 新人物往来社
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784404042132

作品紹介・あらすじ

ロセッティが描いたメデューサから、ミケランジェロが描いたイヴ、モローが描いたメッサリーナ、ダヴィッドが描いたレカミエ夫人まで。「ファム・ファタール」たちの危険な競演が幕を開ける-。男たちを破滅へと誘う120人。

感想・レビュー・書評

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  • 久々にとてもあたりな西洋美術の本。
    「魔性」に「ファムファタル」のテーマからして素晴らしく、取り上げられてる画家もラファエル前派から象徴派と、そのテーマでみたいものがまとめられている。
    にしても、いまだにロセッティとウォーターゲートが時々ごっちゃになってしまう。初期のバーン・ジョーンズも。

  • 中野京子先生の【名画の謎】シリーズを立て続けに読んだので、他もためしてみようかしら、というわけで本作をセレクト。

    中野先生の著作より絵も多く掲載してるし文字も少なめなので、かなりビジュアル的には取っつきやすいんですが、名画の謎シリーズのアプローチの仕方の方が好みかもしれません。終始、絵画の説明描写に留まってしまったのはもったいない感じがしました。

  • 借りたもの。
    麗しき「宿命の女(ファム・ファタール)」たちの饗宴。
    ページをめくって眺めるだけでも楽しい。
    ルネサンスからエコール・ド・パリまでとの事だが、やはり19世紀頃の作品が多い。
    言わずもがな、サロメを筆頭に……
    この本独自ともいえるのが、後半の実在した女性たち――高級娼婦も取り上げていることだろう。
    神話、歴史上、文学における登場人物のモデルとしてではなく、一個人としての名を挙げている。

    今回も、後書きの内容が充実。
    学術的な「宿命の女」の定義の考察など興味深い。
    男を破滅させる女たち――
    (A) 地上型 (人間・妖精を主体とした愛のために自らを犠牲とする純情タイプ)
    (B) 下降型 (愛するものを破滅に導く悪女・妖婦タイプ)
    (C) 昇華型 (愛を天上まで昇華させる女神タイプと理想の女性像を寓意的に表現した抽象理念タイプ)
    上記3つに分類している。

  • 男を破滅へと導く魔性の女「宿命の女」の絵を取り上げた一冊。十九世紀末にブームになってよく描かれたということで、当時の男性の、身勝手さがよーく分かるような気がします。一つひとつの絵の解説が少なく、背景に物足りなさを覚えたのは自らの知識不足と反省して、とにかく綺麗な絵を堪能することに徹した次第です。

  • 4〜5

  • “魔性の女”は男性だけでなく、女性をも魅了する存在だと思います。
    「女の敵は女」とはよく言いますが、真の魔性を帯びた者の前では妬みや嫉み、時には性別すらも取るに足らないものなのかもしれません。

    この本に載せられている絵画の女性達は、女性の私にとっても蠱惑的で、その美しさの妖気に中てられそうになります。
    所謂、“宿命の女”という、魔性の女の中でも相当の手練揃いで、サロメから人ならざる者、果ては実在のモデルまで幅広く取り上げられており、“絵画”という人の手によって作り出されたものとは思えないほど、誰もが美しく、妖艶にキャンバスからこちらを見つめているかのようです。
    また、巻末に添えられた“宿命の女”の魔性たる所以を考察した後書きも非常に面白く、見て読んで楽しめる一冊です。

  • ファムファタルをテーマに選ばれた、美女の絵たち。ラファエル前派の絵が多かった。絵も綺麗だし、絵の解説、美女の解説がされていて、面白い。
    2014/10/18

  • タイトルどおり名画の中に登場する美女を解説したもの。見た感じでわかるように対象は洋画である。

  • 43.掘り下げて書かれているわけではなく、その美女の名画についての簡単な紹介と説明だけど、じーっと見入ってしまいます。個人的にはミレイのオフィーリアや、カバネルのヴィーナスが美女だなぁと思うのだけど、掲載は無くて残念。カバネルのヴィーナスは、女性の私から見ても艶かしくてドキドキしてしまうから。まだまだ美女だなぁと絵を見て思う人はたくさんいる。自分なりの美女探ししてみよう!

  • 悪女って魅力的
    ここでは 男を虜にして破滅させる女のこと
    もっと言えば、女には美貌しか武器がないのも条件かな
    (もちろん男性を操る頭の良さは必要)

    男はそれほどの美しさに憧れるのだろうか・・
    女は男を手玉に取ることを痛快に感じるのだろうか・・
    現実にはあまりいない、と解説にあった。

    絵はきれいだし、気軽く眺められて、おもしろい本。

    美貌だけを武器にして、女を虜にして破滅させる男も
    これからはかなり現実的な存在に思えて・・・
    世の中は変化していますね~

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著者プロフィール

1962年、岡山県生まれ。早大文卒。展覧会の企画・運営やプランニングとともに執筆活動を行い、早稲田大学エクステンションカレッジなどで講師も務める。主な著書に『名画の謎を解き明かす アトリビュート・シンボル図鑑』『ラファエル前派の世界』『バーン・ジョーンズの世界』『名画で見る シェイクスピアの世界』『名画 絶世の美女130人』『名画 絶世の美女 ヌード』『名画 絶世の美女 魔性』『名画 絶世の美男 同性愛』『芸術家たちの臨終図鑑』『名画の読み方 怖い絵の謎を解く』(以上、KADOKAWA)ほか多数。

「2017年 『2018 ウィリアム・モリス カレンダー 英国ヴィクトリア朝の美の革命家』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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