日本近世思想史序説 下

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  • 新日本出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (574ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784406025218

作品紹介・あらすじ

真淵・宣長を頂点とする国学思想、宇宙へも眼を向け、芽生えはじめる日本の唯物論思想、医学など洋学の受容に奔走する知識人の苦闘-開国を前にした近世日本の思想の全容に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 下巻では、上巻に引きつづいて、儒学者の荻生徂徠、国学者の賀茂真淵と本居宣長などがとりあげられています。さらに、「唯物論思想と自然哲学の展開」と題して、安藤昌益の農本主義思想や三浦梅園の自然哲学、山片蟠桃の唯物論について、比較的詳細な検討がおこなわれています。また、蘭学の受容史や水戸学の展開についても、著者自身の立場にもとづく議論が展開されています。巻末の「補論」には、近世の絵画史および円空にかんする論考が収められています。

    本巻では、とくに日本近世における合理主義的な思想の萌芽を、マルクス主義的な立場から評価しています。もちろん著者の政治的立場が反映された叙述になっていることは事実なのですが、合理主義と民主主義という枠組みのもとでの評価であり、現代の読者の多くにとってはとくに違和感をおぼえることなく読むことができる内容だと言ってよいのではないかと思います。

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著者プロフィール

一橋大学社会学部教授.
主要著書:
現代社会科学方法論の批判 (未来社,1965)
弁証法と現代社会科学 (未来社,1968)
日本マルクス主義哲学史序説 (未来社,1971)


「1984年 『現代科学対話 科学の方法と科学者の役割』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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