- Amazon.co.jp ・本 (158ページ)
- / ISBN・EAN: 9784406026468
作品紹介・あらすじ
マルクスが「科学的社会主義の入門書」と推奨したエンゲルスの名著。空想的な社会主義思想の歴史をたどりつつ、空想を科学に変えた二つの偉大な発見の意義を内容豊かに解説。資本主義社会の根本矛盾から必然的に生じる社会主義の未来を、人類史の壮大な視野から展望する。訳文、訳注ともに充実、懇切な解説を付した古典選書版。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
随所に鋭い考察が見られる一方、いや、それはないでしょというところも多々。恐慌が10年毎くらいに来るのを持ってブルジョアジーに生産管理能力がないとするのは間違っていないけど、それを社会主義的政府が担えるというのは残念ながら間違いだったわけで。
1. 中世社会。小規模な単独生産。生産手段は個人的仕様に合わせて作られており、したがって、原始的で不細工でちっぽけで効果も取るに足りない。
2. 資本主義的革命。まず単純な協業とマニュファクチュアとによって行われる工業の改造。これまで分散していた生産手段の大きな作業場での集積、したがってまた個々人の生産手段から社会的生産手段への転化。
A 生産者の生産手段からの分離。労働者は終身賃労働を宣告される。
B 無高速な競争戦。ここの工場内の社会的組織と総生産における社会的無政府状態との矛盾。
C 競争のための機械改良が工場主の強制命令となるが、これは絶えず増大する労働者の解雇と同じ意味を持つ。一方では生産手段と生産物との過剰。他方では仕事も生活手段もない労働者の過剰。
D 資本家たち自信が生産力の社会的な正確を部分的に承認することを余儀なくされる。
3. プロレタリア革命。プロレタリアートは公的権力を掌握し、この権力によってブルジョアジーの手から滑り落ちつつある社会的生産手段を公共の財産に転化する。