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- Amazon.co.jp ・本 (174ページ)
- / ISBN・EAN: 9784406027700
感想・レビュー・書評
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児童文学?いやいや大人の読み物でしょと思う。上手くいえないけれど、ある程度歳を重ねた者が共感できる哀しさや可笑しさ、そして死を扱っていると思うのですが…
「幽霊」と「洞門」が好き。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
意外と、いい。
でも杉みき子系かなあ。つまり大人が読むとしみじみとした味わいがあるが、子どもには取り立てて言うような物語もあまりないし、心理もよくわかんないし、どこが面白いの?という。
表題作は子どもにも一番読みやすいと思う。新美南吉児童文学賞を取ったのも納得。
しかし家族をなくした変わり者の老人が、一人人形芝居をするうち、お客に見せたくなったりする哀れな滑稽さや、墓を掘り返して埋葬しなおす老人の心理や、過疎の村に赤ん坊が来てときめくお婆さん達の切なさなど、子どもにはわかるまいよ。
「洞門」は死にゆく老人と、思春期で揺れながらも未来に希望を抱く少女を描き、子どもでもまあ、読める子は読めるかな、と思うが。
これが2000年に出たというのに驚くほどの田舎の昭和の香り。
いい作品だけど、児童書の棚では埋もれる。
田舎のお年寄りに読ませたいなあ。