江戸・東京色街入門 (じっぴコンパクト新書)

著者 :
  • 実業之日本社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408338187

感想・レビュー・書評

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  • ノンフィクション作家 八木澤高明氏が、売春防止法完全施行に伴い消滅したかつて東京各地にあった色街について紹介したもの。吉原などの江戸時代から続いていた場所や赤羽・三鷹など軍関連で出来た場所など成立には色々な理由がある。それぞれの場所に割かれる頁は少ないですが、公式な記録は少なく、また過去を消し去りたい地元住民の思いもあり、どんどんと忘却の彼方に消えていく歴史を少しでもすくい上げられればと思います。そういえば近所の赤線も跡形もなくなってたな。

  • 2023/08/06

  • 明暦三年(1657)
    明暦の大火で吉原は人形町界隈から移転。
    1958の売春防止法によりソープランド街へ。

    東銀座の東京温泉が最初のソープ。
    トルコ風呂→トルコ大使館のクレームでソープランドへ。

    岡場所と神社

  • なかなか難しい内容。足で稼いでいる様子が分かり、頭が下がる。あと5年遅いとこのような取材はできなかったと思う。

  • 街歩きが好き。
    しかし、テーマを決めて歩きたい。
    本書はちょっと毛色の違う街歩き本だ。

    街歩きをすると、何か雰囲気の違うエリアがあったりする。
    何か土地相と言うか・・・。

    本書は、東京の色街あるいは色街跡を紹介した本で、目次には神奈川県は含まれていない。
    でも本文では、出てくる。

    古典落語やシュールな柳家喬太郎の新作落語、更に東京を舞台にした作品を理解する上で、本書の世界を知っているとよりその世界に入り込める。

    昨年の大河ドラマ、いだてんにも本書で紹介されている凌雲閣が出ていた。
    橋本愛演ずる小梅は、その凌雲閣の十二階下の女の役柄だった。

    そう言うことを理解していると、作品の意図が深まる。

    もっとも、関西人なので本書を片手の街歩きの実現は、なかなか難しい。

    コロナ禍の最中、結婚式に出席のため、東京に行った。
    すずめのお宿緑地公園界隈から、勝海舟のお墓がある洗足池界隈まで歩く機会を得た。
    せいぜいそのくらいだ。

    江戸・東京は奥深く興味深い。

  • 東京に残る色街の実態を調べた本。
    著者の考察と取材方法が好きです。
    個人的には皇居前広場で青姦が盛んだったことに驚きを隠せない。
    そして娼婦の労働環境がとても劣悪で切ない。

  • 知っていたこと、知らなかったこと。色街について重すぎず、軽すぎず読める本。歴史が絡む「色街の成り立ち」、そこから生まれた「街の空気」。今はまだそこかしこの街角に微かに残っているその空気を集めながら書かれた本。本を片手に、街を歩きたくなる。手軽に持ち運べるサイズも相まって。

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著者プロフィール

1972年神奈川県横浜市生まれ。ノンフィクションライター。写真週刊誌カメラマンを経てフリーランスに。『マオキッズ 毛沢東のこどもたちを巡る旅』で第19回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。著書に『黄金町マリア――横浜黄金町 路上の娼婦たち』(亜紀書房)『花電車芸人』『娼婦たちは見た』(KADOKAWA新書)『日本殺人巡礼』 『青線 売春の記憶を刻む旅』(集英社文庫)(亜紀書房)などがある。

「2022年 『裏横浜 グレーな世界とその痕跡』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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