- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784408537689
作品紹介・あらすじ
誰かを救う殺しであれ――1945年から2040年まで、5つの時代を生き抜いた5組の殺し屋の物語。魂のこもった傑作、誕生!
感想・レビュー・書評
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作品紹介を見て、現代版必殺仕事人みたいな話かな?と思ったら、少し違っていた。
5話から成る連作短編で、章ごとに年代が違っていて、読み進める内に、戦後のとある家庭での出来事をきっかけに、「久遠」と名乗る殺し屋が2040年まで"家業"として弟子に引き継がれていた。その殺し屋が受け継がれてきた事は面白いけど、話自体に関しては、第1章が面白くてそのままいくのかなと思ったら、第2章以降よくわからなくて、だんだん面白くなくなった。
第1章のまま、同じ時代で、いわゆる"久遠"は同じで依頼人ごとに違ったお話、っていうのを個人的に思っていたので、ちょっと残念でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
殺し屋の物語なのに優しい物語
2022.6.4
78 -
2022年5月31日読了
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02月-10。3.0点。
「久遠」という名の殺し屋の物語。5つの時代でそれぞれの依頼をこなす。
ただ「殺す」だけでなく、依頼人の背景やらを十分に考えている。結果的に優しい物語になっている。
テーマは面白いが、時代ごとの繋がりがもう少しわかりやすければ良かった。 -
「久遠」という名を受け継ぐ殺し屋の一派。彼らにはルールがあり、その殺しは誰かを救うためのものでなくてはならない。さまざまな時代を経て、歴代の彼らによる優しい「殺し」が繰り広げられる連作ミステリ。
多くの時代をまたいでいるのでそれぞれの「久遠」たちはまったく別の人物なのですが。彼らに共通するのはすべて「優しさ」。だけれど甘い優しさばかりではなく、時には厳しさも垣間見えます。彼らによって殺され、あるいは生かされる人々の人生はどちらも救われたといえるのかもしれません。こういう殺し屋ならいてもいいかも?
ミステリとしても読みごたえあり。彼らが一体どのような手段を使って依頼をまっとうするのか、というよりそもそもどういう依頼だったのか、などと謎は尽きません。 -
予想した結末にはならない物語ばかり
人命を奪いながら人の幸せを願うのは矛盾しているようで葛藤もあるのかも…それでもそれぞれの時代での殺し屋久遠、皆格好いいし優しい
殺しのルールが全て明かされるのを楽しみに(最後のルールは何となく予想つくけれど)読み終え、他のエピソードをもっと読みたいと思った