- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784408538020
作品紹介・あらすじ
テレビドラマ化で大人気、待望の最新作!
パーティ出席者500人
全員が証人!
時乃はアリバイを崩せるのか!?
今、日本でもっとも愛される
本格ミステリ作家が贈る「至極の作品集」
時を戻すことができました。――アリバイは、崩れました。
難事件に頭を悩ませる新米刑事は、
美谷時計店の店主・時乃にアリバイ崩しを依頼する。
湖に沈められた車のアリバイ、
パーティ出席者500人が証人となった政治家のアリバイ、
容疑者の親族3人がもつ鉄壁のアリバイ……。
時乃の推理はいかに?
時乃が高校生時代に挑んだ
「夏休みのアリバイ」も特別収録。
感想・レビュー・書評
-
超良質のアリバイトリックを解き明かせ! 誰でも楽しめる本格ミステリー短編集 #時計屋探偵の冒険
アリバイトリックがあまりにも本物の出来すぎる! よくぞここまで考えました。
今後もシリーズが続くと思いますが、作品を整理していくと全アリバイトリックのパターンができちゃうそうでスゴイ。
先生の本格に対する敬愛ぶりが手に取るようにわかる。そしていかに変態性かもわかるw
一見ライトな読み口で、優しいキャラクターによって隠されていますが、トリックの中身はど真ん中本格マニアっぷり。
とにかく解法がしっかりバラエティに富んでいて、読んでいて飽きないんですよ。
最初は比較的シンプルで、まずはそこからだよね。という真相から始まり、話が進むにしたがって練りに練られたトリックが待ち受ける。
特に「時計屋探偵と一族のアリバイ」「時計屋探偵と二律背反のアリバイ」は強烈。
もちろんトリックの内容は言えませんが、先生の発想力とトリック構成力には感服しました。
読者の勝手な意見ですが、本シリーズについては是非長編を描いてほしい。
やっぱり惜しいと思っちゃう… 時計店主やおじいさんのキャラクターが絶品で、しかも殺人トリックにも関わらず優しさに包まれる雰囲気が素敵すぎるんです。
もちろんこれは最高なんですが、できればもう少し犯人の動機や事件の背景を深堀ったり、主要キャラの人と人とのつながりにフォーカスしてみたりするとか、物語に厚みを出してほしい。そうなれば、もう映画一本できちゃうと思うんすよね。
ドラマも拝見して、俳優の皆さんも超好きです。ただ話のメインがトリックだと、どんなにキャラクターや俳優さんが魅力的でも、クイズバラエティには勝てないと思うんですよね。
あえてライトにしているのが魅力かもしれないんですが、あまりにトリックの凄さについつい期待しちゃうんです。
■推しポイント
本作は本格ミステリーを面白さを、たくさんの人に知ってもらおうとしています。
パズルを解き明かすような楽しさは、なかなか一般の方には伝わりづらい。本シリーズは今後の本格ミステリーの一翼を担っていくのでは思いました。
古畑任三郎やコナン君みたいに、だれでも知っていて楽しめるシリーズ作品になってほしい!面白い作品でした!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
第二弾。
前回より一作の深みが増していてGOOD!
我儘なリクエストをいれると、もう少し長編で、登場人物ももう少し多めで、一体だれが犯人?!ていうドキドキを味わいたい。
アリバイ崩しは面白いですよねぇ。
また続きが出るのでしょうか?
待ってまーす! -
第二弾の一冊。
からんころん…時計屋さんの扉を開けると同時に胸も高鳴っちゃう捜査一課の僕。
今作は恋模様も強く漂ってきて、なんだかこそばゆい。
民間人にこんなにぺらぺら…と、やっぱり突っ込みたくなるけれど、会いたさも立派な理由の一つなのね。
一瞬で時計の針がカチッと戻る鮮やかな時乃の崩し方は拍手の連続。
大山ワールドに脱帽。
こんな完璧なアリバイに完璧な崩し、頭の中を覗いてみたくなる見事なスピードとお手前。
最終話が優しさもあってすごく好き。
またおじいちゃんとの思い出が読みたい。
スッキリ爽快感を味わえるのも魅力の作品。 -
淡々とアリバイを崩す様子が、サクサク読めて第2弾も面白く読めました。
ドラマ版より面白いですね。
アリバイを用意するくらいの犯人なので、犯人側は狡猾な感じもありますが、短編集なのでそこまで内容的に深追いをせず、純粋にアリバイ崩しを楽しめます。
時乃のお祖父さんの優しい人柄もいいですね。 -
時計にまつわる依頼は何でも承る、ということでアリバイ崩しの相談も受けてくれる時計屋の美谷時乃に新米刑事の「僕」がアリバイのある事件を相談していく短編集第二弾。タイトルには冒険とあるけど店からは一歩も出ずに即解決なのは前作同様。最後に時乃に恋心を抱く「僕」が頑張って時乃を食事に連れ出しているか。始めの容疑者はいるがその時間には遠く離れたダムに被害者が乗った車が沈んでいる「沈める車」とパーティ参加者500人が被害者、容疑者の行動の証人になっている「多すぎる証人」はストレートだけど、三人の容疑者のアリバイを崩した先に更に捻りが来る「一族」と一人の容疑者に2つの事件が絡む「二律背反」が凝っていて面白かった。食事先で語られた時乃最初の事件「夏休み」も高校生らしい事件で良かった。これ以外は血生臭いからなー。
-
アリバイ崩し承りますの続編
とにかくアリバイを作って崩さないといけないので、正直イロイロ無理がないわけではないけれど、話の流れは最初よりもスムーズだったように思う。
二人の関係も片想い要素はあれど、変にベタベタしていなくて爽やか。
続編出たらまた読んでみたい。 -
時計屋探偵第二弾。前作より、事件の規模、謎解きもパワーアップしています。
五つの事件が、収められています。いつもながら、時計屋店主、時乃さんの、理路整然としたアリバイ崩しは鮮やかです。今回は、共犯者を上手く使っている事件が多く、なかなか複雑で、読みながら、かなり頭を使いました。軽い気持ちで、読み始めましたが、このシリーズ、ハマってしまいました。