- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784408556895
作品紹介・あらすじ
すべての悩める人に贈る、人生応援ストーリー!
ちょっと勇気がわく! 元気が出る!!
「どうも、こんにちは。あなたのメンター、アダムソンです!」
大ベストセラー『ちょっと今から仕事やめてくる』著者最新作!!!
彼の肩書は「メンター」
その仕事は、話を聞くこと
昔、音楽喫茶だった場所に、
アダムソンの事務所兼自宅がある。
彼はカウンセラーでも精神科医でもなくメンター。
話を聞き、受け止め、時にアドバイスをする。
自殺志願少年、足を引っ張りたい女、
闇を抱えた刃物男など個性的な客の相談に、
助手のワタソンとともに解決に乗り出すが……。
『ちょっと今から仕事やめてくる』著者の感動作!
【目次】
File1 自殺志願少年
File2 足を引っ張りたい女
File3 ワタソン、風邪をひく
File4 刃物男
File5 完璧な自殺
File6 はじめまして、メンターです
感想・レビュー・書評
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「ずっと辛いわけでもなければ、ずっと楽しいわけでもない。実際にはそういう人がほとんどです。けれど、一つ確かなことは、大人になれば、あなたは今よりもっと自由になれる。選択肢が増えます。今より良くなる可能性は大いにあります。それに賭けるのも一つの手だと思います」
「では、本日のアドバイスです」
「一つ、面倒くさいことをやめてみる。二つ、面倒くさいことから離れてみる。三つ、考えるな、感じろ」
「 心を鍛えるのではなく、自分の心に寄り添うことです。嫌な事をどうにかしようと考えるから疲れるのです。嫌だと思ったことはどうしたって嫌なんですから、嫌じゃないことだけを選んでいけばいい。話したくない人と話さなくていい。そもそも口を開きたくない気分の時にはずっと黙っていればいい。」
世界で一番不幸なわけで訳じゃない。それでも人生に疲れていた。一生懸命生きることに疲れていた。未成年という鎖から解き放たれて僕は自由になれたのに。僕はただの名も無き大人になってそして余計に不自由になった。楽しく学校に通ってさえいればそれだけで認められていたのに、今では能動的な何かを当たり前のように求められる。勉強していればえらいと褒められたのに、今ではそれを金にかえることを求められる。金を稼ぐはすごいやつで、稼がなければ馬鹿にされる。夢を語る事は正義だったのに、いつから夢なんて語ってることが恥ずかしくなる
「業務に支障が出るのであれば、わからないことは素直に部下に尋ねるというのはいかがでしょう」
「 要するに、人を自分に合わせて変えるのではなく、自分が変化していくのです」
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誠実で、まっすぐで、だけどどこか足掻きながら諦めながら、今日の自分と明日の、明後日の自分を考える人たちへの、応援歌のような優しい物語だった。死ぬために生きる、という言葉が、とても優しく染み入るお話だった。みんな孤独で、だから、だけど、群れる人間たちの中で、みんなこうして立ってるんだな。
私もがんばろう。適度に、適当に。 -
メンターという職業があるのかないのかはわからないけれど、悩みのある人の話を聞き、解決に導いていく
シャーロックホームズをもじってか助手のワトソンならぬワタソンもなかなか味がある
悩める人を助けるメンターは、現代社会では必要不可欠なんじゃないかと
豊富な人生経験をしている人しか優秀なメンターにはなり得ないだろう
そんなメンターに会ってみたい -
うーん。
期待か大きかっただけあってちょっと残念感が残りました。
今までが面白すぎたのかな?
ただ、
メメントモリって言葉。
最近、ゲームのタイトルで聞いたことがあったけど、聞き流していたんだよね。
「死を忘れる事なかれ」
なんか、かっこいいですよね。
知らない言葉でした。 -
北川さんの作品はとても読みやすく、人生の考え方について教えてくれる。
【2023年7月30日、再読終了】
コロナ禍という、時代を反映している内容だった。音楽喫茶「メメントモリ」で働いているアダムソン。彼の仕事の位置付けは、カウンセラーでも精神科医でもないメンターというもの。人の悩みをただ聴いてアドバイスをする。
現在、年間2万人越えの人が自殺している。こんな時代に希望なんかもてない。そう思って亡くなってしまう人が多い。今の世の中、社会からの孤立が問題になっている。
自分が悩みを相談したいという立場なら、資格をもった信頼できる人にしたい。でも、今の日本ではそんなことを言っている場合ではないのではなかろうか。アダムソンみたいなメンターといわれる仕事が本当にあったらいいなと思う。もっと気楽に相談できると思う。
本作で一番印象に残った場面がある。
ワタソンくんが、自殺志願者の少年であるアキトくんに語りかけるシーン。場所はビルの屋上。人はみんな誰もが孤独。結婚しているとか独身とかそんなのは関係ない。
ふと寂しくなることもあるけど、このシーンを読んで、みんな孤独なんだと励まされた。
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メメントモリ=死を忘れるなかれ
"完璧に死ぬために生きる"
2冊のなかでそれぞれ指す意味は少し違うけど、ひすいこたろうさんの『あした死ぬかもよ?(2012)』と通じるものを感じた。
死にたいと思う人にとっても、死を自分ごととして捉えられていない人にとっても、
死を身近に感じることはそれだけで生きる活力になる。
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Amazonの紹介より
彼の肩書は「メンター」
その仕事は、話を聞くこと
昔、音楽喫茶だった場所に、
アダムソンの事務所兼自宅がある。
彼はカウンセラーでも精神科医でもなくメンター。
話を聞き、受け止め、時にアドバイスをする。
自殺志願少年、足を引っ張りたい女、
闇を抱えた刃物男など個性的な客の相談に、
助手のワタソンとともに解決に乗り出すが……。
『ちょっと今から仕事やめてくる』著者の感動作!
迷える子羊達の悩み事に真剣に向き合いながらも、どこか抜けてはいましたが、心に響く言葉ばかりで、優しく背中を押されました。
謎の男・アダムソンが誰なのか?後半になると、主人公の過去も同時に明らかになり、また違ったスッキリ感でした。 -
一つ、面倒くさい事をやめてみる。
二つ、面倒くさいことから離れてみる。
三つ、考えるな、感じろ
アダムソンが自殺しようとしている少年に伝えた三つのアドバイスが心に響きました。
生きていると誰でも辛い事があると思うのでそういう時に親身になって話を聞いてくれる人はとても大切だと思います。
ワタソンとアダムソンの会話のやり取りがくすっと笑える事もありまた読み返したい一冊でした!