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- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784409100066
作品紹介・あらすじ
世紀末の図像文化をさぐる。中世末期、それは私たちを愚者たちのワンダーランドへと誘う甘美な崩壊感覚にみちた時代だ。この中世文化の爛熟の時期にオランダに現れた画家がヒエロニムス・ボスである。
感想・レビュー・書評
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いつもながらにその知識量に脱帽する神原氏。
ヒエロニムス・ボスの代表作四作を取り上げ、歴史面、文化宗教面など多岐にわたる分野を視野に入れ詳細に分析し読み明かした秀作。
特に「快楽の園」の庭園論、「聖アントニウスの誘惑」における疫病からみる絵画論はボスという画家を通し中世に流れた時流をも読み解く秀逸さを見せる。
しかしページ数によるものかもしれないが、個人的には「放蕩息子」より「七つの大罪」もしくは「干草車」「最後の審判」の記述の必要性を感じた面が否めないため
☆四つにしてしまった。
ボスに関しては氏に絶対の信頼を置いて間違いないだろう。
今度はぜひ素描論が読みたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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