アンダルシアの洞窟暮らし~「もたない」「ゆったり」「自由」が満たされる世界

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  • Amazon.co.jp ・本 (174ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784413232210

作品紹介・あらすじ

アンダルシア地方の山岳地帯の麓にいまもくらす「洞窟の民」たち。
文明に疲れ、大都市の生活に疲れ、人間関係につかれた人々は、なぜ洞窟をその棲家に選び、どのように暮らしているのか。その「持たない」「ゆったりとした」「ていねいな」生き方が伝える“鬱屈”を跳ね返すヒントとは。比較文明学者である著者が、端正な日本語でつづる。

感想・レビュー・書評

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  • ジプシー音楽に精通している友達から
    スペインのロマの音楽家の話を
    たっぷり聞いたことがある

    その時に 洞窟に暮らしている
    ある音楽家とダンサーの話があり
    頭の片隅に 強烈に残っていた

    その「洞窟」が
    あっ この場所のことだ!
    と いささか興奮気味に
    一気に読んでしまった

    この地球上に
    こうして 
    音楽が暮らしの一部として成り立っている
    そんな家族が 確かにいるのだ

    ただ それだけのことだが
    いや それだけのことだから
    なにか 心の中から温められる気がしている

  • 2021 太田尚樹

    アンダルシア?
    洞窟?

    もたない
    ゆったり
    自由
    が満たされる世界

    に惹かれる

    洞窟の住人、いつか土に還るの実践者だった
    ジプシーと非ジプシー

    グァディス


    アンダルシア、スペイン
    理」と「法」の建前型の人間社会ではなく、「情」が幅を利かすホンネ型社会

    オルテガの指摘
    「個々の人生とは、自らが周囲の環境に働きかけながら、作り上げていくドラマである」

    帰化熱の冷却システム=ボティ


    冬は赤を着る 闘牛

    ジプシーがヨーロッパに現れたのは15世紀初頭
    ポーランド、ハンガリーを経てドイツに入ったのは1407
    フランスに出現1419
    バルセロナ1799


    洞窟で生きる

    物をもたないほうが思想を生む
    鎌倉円覚寺の住職朝比奈宗源もそういった

    現代文明の息苦しさ

    人間は
    どのように生きるか
    この世からどう去ればいいか

    『ジプシーの謎』アンリエット・アセオ著

  • こんな世界(洞窟暮らし)があるんだと感じさせる内容。

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著者プロフィール

太田 尚樹:1941年東京生まれ。東海大学名誉教授。専門は比較文明論。著書に、『パエリャの故郷バレンシア』(中公文庫)、『満州裏史─甘粕正彦と岸信介が背負ったもの』(講談社文庫)、『死は易きことなり─陸軍大将山下奉文の決断』(講談社)、『伝説の日中文化サロン 上海・内山書店』(平凡社新書)、『満州と岸信介─巨魁を生んだ幻の帝国』(KADOKAWA)、『ヨーロッパに消えたサムライたち』(ちくま文庫)、『満洲帝国史─「新天地」に夢を託した人々』(新人物往来社)、『支倉常長遣欧使節 もうひとつの遺産─その旅路と日本姓スペイン人たち』(山川出版社)などがある。

「2022年 『南洋の日本人町』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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