- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784414403183
感想・レビュー・書評
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全国の学生コーチ全員がまず始めに読むべき一冊
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行動分析の立場から書かれています。行動分析を初めて学ぶ人にもわかるようになっていて、入門書としていいです。
教育、仕事などで人を動かすことをする人にぜひ読んでもらいたいです。著者はアメリカンフットボールの監督でもあるので、スポーツの好きな人にはおもしろいでしょう。
以下はぼくにとっておもしろかったところです。
● 行動心理学者を確立したスキナーは、「喜びというのは、強化子(つまり、自分にとって楽しいものとかいいもの)をもらえるという予想である」と定義づけている。
● 原田ヘッドコーチに言わすと「自由というのはハードなんです。選手にしたらノルマをあたえてやったほうが楽だろうし、コーチとしても手間がかからない。その方が手っ取り早いかもしれないが、それでは創意工夫は生まれない。
● ローゼンとアンドレイドという心理学者は、心理テストを使って子どもを「やる気」が非常にある子とあまりないない子の二つのグループに分けてみた。そして、子どもに目隠しさせて片手で積み木を高く積み上げさせた。その前に、親に自分の子どもが何個ぐらい積み重ねることができるかを言ってもらっておいた。「やる気」の高い子どもの親は「やる気」の低い子どもの親より高い要求水準を言うことが多かった。次に、子どもが実際に積み木を積み上げるときに、手を貸してはいけないが、言葉ならいくら手伝ってもいいと言うと、「やる気」の高い子どもの親は、叱ったり、怒ったりせずに、暖かく励ますことが多かったというのである。
この実験からすると、厳しく叱ることや命令するよりも、暖かい励ましの方が子どものやる気を高めることがわかる。