見つける 見分ける 鳥の本

著者 :
  • 成美堂出版
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784415328300

作品紹介・あらすじ

身近に観察できる鳥や、少し遠出をすれば運よく見られるかもしれない“スター級”の種類など、約140種を選んで、その特徴が一目でわかるようにビジュアル解説。
見られるシチュエーション別に、鳴き声、見られる場所、見つけ方などを紹介しているので、はじめてのバードウォッチングに最適。
子どもが夢中になるトリビアな情報も満載。小中学生向け。

感想・レビュー・書評

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  • 最近鳥に興味がある。初心者にもわかりやすく解説してあり、写真でも判別・特徴がわかる良書。種を絞っていることと、大きさの指標(物差し鳥)の解説があることが一番のおすすめポイントだ。
    この本のおかげで、数年前に撮った水鳥の名前が今日分かった(ヒドリガモとオナガガモ)。
    さまざまな特徴を持った鳥たちを眺めていると、実際に会いに行きたくなる。鳥インフルエンザ、クマの出没など脅威はあるけれど、水鳥の繁殖地へ足を運びたいなあと思う。

  • 街なかに住んでいて、野の鳥に興味が広がりはじめた小学生などの“初心者”向けと思われる編集内容がうれしい。(その証拠に、最初に紹介される鳥は「キジバト」「ドバト」だ。)

    分類の方法も、「科」による定石の並べ方を離れ、まず「街中の鳥」「森や野原の鳥」「水辺の鳥」と3つにシンプルに区分している。
    さらに鳥の見た目の大きさから「スズメくらい」「ムクドリくらい」「ドバトくらい」「カラスくらい」と4つにパターン化されているから、はじめて出会う鳥だとしても、「だいたいの感じ」でパラパラッとめくって探せるのもうれしい。

    それとこの本は2020年5月の発行。野鳥の生息状況って意外と変化するもので、例えば水辺の鳥のオオバンは最近は大阪でも冬によく見るありふれた鳥だけど「以前はそんなにいなかった」と逆のことも聞いた。そしたら「かつて本州ではあまり多く見られなかったが、この数十年の間に個体数が激増」と書いてあったので、そういう状況の変化が書かれているのもうれしい。

    さらに、鳥の特徴や生態の説明とあわせて、コラム欄をつくって小ネタが載っているのもうれしい。
    例えばムクドリでは「都市の街路樹にねぐらをつくり、フン害や鳴き声などの騒音が『都市鳥問題』になることもある」とか、オオタカが近年都市部でも見られるようになった理由の推理など、人間の生活面からみた記載も多い。
    そして野鳥愛好家にとって“敵”のガビチョウやソウシチョウも、見た目が派手でさえずりも美しくて見つけやすい一方で、特定外来生物として在来種に悪い影響を与える鳥であることを、両面からきちんと説明している。

    もちろん特殊な紙が用いられ、風雨にさらされる屋外での使用もOK。
    この本を片手に持ってフィールドに出たら、紙質のほか色の使い方やレイアウトが、野鳥観察に慣れてない人でも手軽に使える本として工夫されているのがよくわかると思う。初心者に優しい、かゆいところに手が届くかのような本を制作してくれた著者や編集スタッフの仕事ぶりに、☆5つを贈りたい。

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著者プロフィール

1968年神奈川県生まれ。相模原市立博物館学芸員。著書に『アマガエルのヒミツ』(山と溪谷社)、『生きものつかまえたらどうする?』(偕成社)など。

「2014年 『はじめよう!バードウォッチング』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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