- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784415402703
作品紹介・あらすじ
死は最大の不幸であり、恐怖である。
心と身体の苦痛。底知れぬ不安。悲しみ。空漠感。悔恨。無念。
これらを少しでも払拭したい。せめて緩和したい。 そして安らかに死にたい。
骨太の人生論を発信し続ける著者が、禅宗の僧侶として多くの死を見てきた体験を基に「死」を語る。
よく生きるヒントが満載。
感想・レビュー・書評
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【趣旨】
・今風に言うとマインドフルネスに生きることで
生き切ることができる
第1章生き方が死に方を決める
・人は生きてきたように死んでいく
・死のベクトルに立ってこそ生を見つめ直せる
第2章死はなんとしても、悔しが怖がることはない
・老病死は人生の必須科目
・恐怖とは、痛みや病気といった特定の原因や対処があって生じるもの。
不安とは対象や原因がはっきりしない、漠然ととらえどころない気分のようなもの
・死の恐怖(デーゲン)
①苦痛に対する恐怖
②恐怖の孤独への恐怖
③尊厳を失う恐怖
④未知の体験への恐怖
⑤死後の審判の恐怖
・死の不安
①家族や社会の負担になることや不安
②人生そのものへの不安
③人生が不完全なまま終わることへの不安
④自分が消滅してしまう不安
→どの恐ろしさ、どの不安が最もつよいか、自分の心の内を覗いて向き合って
・死が恐ろしければ、恐ろしいと叫べばよい
第3章大切な人の死 つながりは消えない
・ぽっくり死ぬのは楽なようだが、無念を多く残すのではないか?
・子が母親と別れて悲しむのは、優しく愛された思い出があるから
第4章自分はどのように死んでいくのか
・施設に入った母の死への変化
①食事ができなくなる(経鼻経管か胃瘻よ選択を迫られる)
リヴィングウィルが必要。
②カロリー摂取の必要がなくなる。
臓器を動かす最低ラインの750キロカロリーまでしか経鼻栄養で摂取できなかった。(医師がこれ以上増やせないといった)。
③外界の反応が弱まる
(ラジオをつけ、聴覚を刺激。
効果は皆無に思えた)
④痰が増える。
⑤幻覚を見るようになる。
⑥体調が急変する。
第5章自分が死んだらどうなるのか
・死は消滅ではない。
今の自分とはまた違う新しい命として生まれ変わる循環
第6章どんな死後の自己を家族や友に残すか
・形のない思いなどが残されていく場合もある
☆自分の生き方が残された家族や友人などにどのように受け止められるか相続されるかを振り返らなければならない
・ありのままの自分を子どもに見せて良い
どう受け取るかは残された者が決める
第7章「大いなるいのち」に包まれて死生する
・大いなるいのちはあらゆる日常の出来事に姿を現している
・ただの日常を無上の喜びとして生きる
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世界は、常に変化している、死ぬことも、変化の中の一つ。
則天去私、小さな自分を去って大いなる自然に任せる。
死を覚悟して、今を生きよう。
人間は死ぬまで生きている。
必ずくるその時に、備えて準備すること。日常のなかに大いなる命を感じられるようになること。