教養として知っておきたい 博物館の世界: 学び直しに活かせる新しい鑑賞術と厳選20館

著者 :
  • 誠文堂新光社
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本棚登録 : 411
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784416621219

作品紹介・あらすじ

実は常設展も「変わっている」!?
基本的な鑑賞術を知らずに、話題の企画展ばかり訪れるのはもったいない!

博物館について、その鑑賞法をきちんと学んだことはありますか? 
子供の頃から何度も訪ねる場所ですが、実は多くの人が何も知らないまま大人になっています。
本当はもっと学びや人生に活かせる見方があったのです!

京都国立博物館の副館長でもあり、日本のミュージアムを6300館訪ね歩いているマニアでもある著者が、教養としての博物館鑑賞術を具体的にレクチャーする一冊。
運営と展示の2方向から、大人が知りたい裏側や、意外な鑑賞方法、おすめの博物館を解説します。

正統派ガイドブックであれば、名品・名画を有していたり、有名建築家による博物館などを紹介するところですが、著者は博物館のプロにしてミュージアム・フリーク!
視点が少々違います。
本書では「こんなところに、こんな博物館が!」というような、後々までも印象に残るこだわりと特色のある博物館も厳選して紹介します。

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で見かけてなんとなく気になって借りてみた。
    運営のことから展示、鑑賞のしかたまで1から説明してくれていてあまり行かない私でも行きたくなった
    この本を読んでからいくと見る目が変わりそう
    最後の章の厳選20館は気になったところがたくさんあったからコロナが落ち着いたらいつか行ってみたい。

  • 自分にはない視点で、とても興味深く読めました。
    行きたい展示があればふらっと観に行くことが多い美術館やギャラリー。
    博物館はそういえばあまり訪問してないような...?

    いままで美術館へ行く時に意識してきたことは、以下。
    ・何年も大事に受け継がれてきたものに思いをはせること。
    ・誰かが心血注いで手がけた作品と対峙すること。
    ・テーマにそって収集されたものを見ること。
    ・捉え方や背景、問いを新しく知ること。
    ・本物と対話すること。
    ・考えること。

    あとは単純に、面白そうとか、うわー全然わからんとか、綺麗だな〜とか。
    わからないことも含めて感情の揺さぶりが楽しい。

    所謂、博物館や資料館はどちらかというと、なんだかつまらないと感じることが多くあり。。。
    よくいく場所(入場料が継続運営に必要そうなところ)は、中にいる人も元気で、展示替えをしたり、広告打ったり、気の流れが停滞してなくて生き生きとしているからかしら?(資料館系ってなんだか、どよーんっとしていることが多いような...)
    著書によると、アメリカの博物館などは地域のNPOが運営していて寄付運営が多い分、地元の愛着も強いんだとか。日本は税金で賄われてることが多い分、同じ地域に住んでてもユーザーとして魅力にあまり感じないし、提供側もユーザー獲得に奔走しないから?

    興味深かったのは、高額な作品を所有する作家やその遺族は、法人を設立し公開することが多いが、その主な理由は相続税対策だそう。草間彌生さんミュージアムとかが例として載っていたけれど、それはきっとこれからも増えていくんだろうなと推測。

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    ◆この本きっかけで色々博物館について調べてたら、とてもいいサイト発見しました。
    桜美林大学リベラルアーツ学群・金子ゼミ(博物館学専攻)のWeb展覧会
    https://www2.obirin.ac.jp/a-kaneko/exhibition/

    "「○○歴史館」「○○美術館」「○○科学館」「○○民家園」「○○記念館」といった名称が付いていても、それらはみんな博物館の仲間"
    "意外なことに、動物園、植物園、水族館、プラネタリウムなども博物館の一種"
    だそうで。
    知らないこと知れるのがやっぱり面白いし、いろんな感情を味わえるので、これからも博物館にお世話になりそうです。

    ◆Google Arts& Culture
    自宅にいながらにして、世界中の博物館を旅することができるサイト
    https://artsandculture.google.com/partner?hl=ja

  • 博物館員による45のアドバイスと知識
    著者は、京都国立博物館の副館長

    国立博物館は全部で228館

    ICOMは。世界的博物館の専門組織

    私立博物館の設置者

    後半は日本の行くべき博物館20
    国立アイヌ民族博物館
    三沢市寺山修司記念館
    横手史増田まんが美術館
    ぐんま昆虫の森
    角川武蔵野ミュージアム
    昭和のくらしj博物館
    中越メモリアル回廊
    福井県年縞博物館
    戦没画学生慰霊美術館無言館
    ストーンミュージアム博石館
    ボーダレス。アートミュージアムNO-MA
    河井寛次郎記念館
    水平社博物館
    日本玩具博物館
    日本ハワイ移民資料館
    大塚国際美術館
    天領日田洋酒美術館
    南阿蘇ルナ天文台
    知覧特攻平和会館
    沖縄市戦後文化資料展示館ヒストリート

  • 2023.5

  • 全国の博物館を紹介した軽い読み物だと思っていたが、実際は博物館の役割や意義など濃い内容。
    後半には「ニッポンの行くべき博物館」が20ヵ所具体的に紹介してある。
    ぜひ実際に訪れてみたい。

  • 069

  • 前半は博物館の諸事情が詳しく書かれている。教養以上のものがある。
    後半は見るべき博物館紹介。
    それもそのはず、著者は文化庁から国立博物館館長になった筋金入りの中の人。
    教養を高めたい人も、ただ博物館をぶらぶらしたい人にもオススメの一冊。

  • 博物館は特別展のためだけにあるわけではない。博物館の世界を知るとさらに興味がわいてくる。




    京都国立博物館副館長の著者が今回の本で博物館の世界へと読者を招待する。




    「常設展」という言葉から何を連想するか。それは同じものを一年中展示することだ。




    しかし、常設と言っても展示替えを定期的に行っている。東京国立博物館では、年間延べ300回の展示替えを行っていた。




    東京国立博物館 - 展示 今週の展示替え情報 (tnm.jp)




    その理由として、展示品の状態を気にして展示期間を制限しているからだ。





    毎回、見に行っても何か展示品が変わっていて新たな発見がある。




    初めて訪れた博物館の目玉作品を知る手がかりはアレだった。それはミュージアムショップのグッズだ。そういう視点で見たことがなかったので新鮮だ。「推し」が何か見えてくるのか。フムフム。




    東京国立博物館では、見返り美人や風神雷神図屏風など、教科書や切手に描かれている作品が多いそうだ。





    これからは博物館について違った視点から見に行こうと思った。

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著者プロフィール

■栗原 祐司(クリハラ ユウジ)
1966年東京都生まれ。京都国立博物館副館長。
1989年文部省(現文部科学省)入省後、国立文化財機構事務局長等勤務を経て、2016年10月より現職。
全国6300館(現在国内には5738館あり。閉館分含んでの数字)の博物館を訪問した博物館マニアでもある。
『博物館ななめ歩き』(文藝春秋)監修。

「2021年 『教養として知っておきたい 博物館の世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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