- Amazon.co.jp ・本 (96ページ)
- / ISBN・EAN: 9784418194254
作品紹介・あらすじ
●古来より暮らしに根付いてきた「香り文化」は、日本が世界に誇る伝統遺産。その「香り」の原材料となるのが香木です。最上質の香木が発する香りは鋭い精神性を暗示するともいわれ、人々に珍重されてきました。しかし残念なことに、上質な香りを放つ木材はすでに自然界から途絶えてしまったともいわれます。
●本書は、本物の香木とはどのようなものなのか、その全容を記録した日本ではじめての図鑑です。香木の定義を伽羅・沈香・白檀の三種に絞り、ほかは香原料として、圧倒的なビジュアルとともに解説します。また、名香や香道具をはじめ、香木文化にまつわる名品も数多く紹介。香りに親しみ日本文化を愛するすべての人に、必携の1冊です。
感想・レビュー・書評
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「源氏物語」の「梅枝」に描写される薫物合せを調べると、そもそも香木ってどんなものかイメージできないのがネックです。本書は図鑑として、伽羅や沈香、白檀を写真で載せているのでありがたい。つぎは、その香りに接する機会を持ちたいですね。
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正倉院の蘭奢待(らんじゃたい)を見たあとにこの本を見つけました。
作者の言葉に「香りの表現は非常に抽象的」とあるように、本にして伝わる香りは当然ないわけで。
けれども香木が日本の歴史文化のひとつとして不可欠だったのは文化財からもわかります。
歴史のひとつとして読んでよかった本です。 -
代表的な香木である伽羅、沈香、白檀について、写真入りで産地や特徴、他の香りの材料、香道の道具について紹介されている。
香木の取引や、香木の偽物についての話が、興味深かった。
良質な自然の香木がほぼ採取できない状況を知り、文化として今後、香道、香木はどうなっていくのだろうと感じた。 -
高木の基本的な事項が写真と共に満載で、初学者にとって、非常に有用。
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香道の入門書。使われる香木や道具が紹介され、おおまかな歴史が書かれている。樹木以外の香料もあり、ポプリの香料と被っているものも多いなと思った。香木の写真が多く載っていて、戦国時代の武将が香木を分け合ったエピソードが思い出された。