ハイデッガー全集 第3巻

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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784423196427

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  • カントの純粋理性批判は、数学的・自然科学的認識の理論ではなく、形而上学の基礎づけを行っているのであり、その基礎づけは人間の本質への問いと結びつく(形而上学の形而上学としての現存在の形而上学)。感性と悟性という認識能力の2つの幹は共通の根を超越論的構想力に有している。構想力は時間であり、時間は自己触発として対象としての存在様式をそもそも可能ならしめる地平を形成する(超越)。そして議論は、人間の有限性に力点を置きながら進められる・・・云々。
    ハイデガーが、純粋理性批判を自分の理論にひきつけて強引に解釈していると批判も多いカント解釈です。ハイデガーの解釈ってだいたいそんなかんじですが。
    ぼくは昔、大学院生のときに読んで、今回久々に読み直しました。うーむ、まあ、こんなかんじですよねえ。昔読んだときもさほどおもしろいと思わなかったんですが、今回も、なんか、いまいち盛り上がりませんでした。ぼくはこの本とは相性があまりよくないみたいです。
    あと、この翻訳は、訳があまりよくないと思います。全集の翻訳ルールで、たとえば「存在と時間」は「有と時」と訳すとか、そういうのにしばられているとかで評判よくないですが、この翻訳はそれどころの話ではありません。すごく読みにくいと思いました。あと、なぜその訳語を選んでいるのか、理解に苦しむことも多かったです。Wiederholungを「回復」ですかー…。ちょっとなじみがないですなあ。と思ったら、13ページでは「反復」って訳してますやん! 訳語の統一もできてませんやん! ちょっとそれはないんじゃないかなあ…。【2023年1月2日読了】

  • 原文を読む際に、図書館で借りた選書版がメインで、この本はわからなくなったら参照する程度のサブの扱いかな。

  • 読了メモ。C.ヤスパース『現代の精神的状況』M.ハイデガー『カントと形而上学』(河出書房 世界大思想全集より)。N.ハンフリー『喪失と獲得』。人間にとって、世界はどのようにあり、人間はその中を生きていくのか?を問う。厭きることなし。ただし、反社会・反常識かも知れないけどね。

  • 創文社で出ているとは知らなかった。読んでいるのは理想社版。

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