- Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
- / ISBN・EAN: 9784434165337
感想・レビュー・書評
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実話。
第二次大戦中、ソ連はレニングラード(現在のサンクトペテルブルグ)付近の防衛のため、フィンランドに侵攻。
兵力、装備とも雲泥の差があるソ連とフィンランドだが、祖国を守るために立ち上がり、たった一人で500人以上のソ連兵を殺した狙撃手の話。
なお、この狙撃手はフィンランドの国民的英雄である。
出版はウクライナ侵攻前だが、ソ連(ロシア)は1939年も2022年もやっていることは同じだし、侵攻する理由も侵攻した後の言い訳も同じだし、全く持って信用ならん国ということがよくわかる。
この時代にもフィンランド国民に対し、積極的なプロパガンダ策を展開する。これも現代と同じ。
フィンランドは驚異的な粘りを見せるが、国土の1/10をソ連に割譲するという屈辱的な条件で和平を成立させる。
その後、ドイツがソ連に攻め込み、それに乗じてフィンランドも奪われた国土を取り返すのだが、ドイツが負けてまたややこしいことになる。
やはり、戦争はしないのはもちろんのことだが、こっちが嫌がっても勝手に攻めてくる場合があるので「負けないこと」が一番である。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「冬戦争の奇跡」で活躍した天才狙撃兵シモ・ヘイヘの実話
ヘイヘはスコープを使用せず、銃身に付いた鉄製の照星と照門のみで狙撃を行ったとのこと。
狙撃手シモ・ヘイヘの狙撃に関するエピソードを読みたかったが、
ヘイヘ自身よりも、ヘイヘの上官のエピソードの方が多かった。
シモ・ヘイヘ自身は自分のことをあまり語らない、物静かな人物であったと想像する。
第20章 狙撃手の背負う重荷 と 第21章 最高の狙撃手 が面白い。 -
狙撃手、シモ・ヘイへの数少ない資料。
ここでは「人間」としての彼が強調されており、超人的な伝説を知った後に読むと新鮮。しかし、伝説についてはほとんど載っていないため、彼を全く知らない人には不十分かもしれない。どっちかというと、(おふざけもあるものの)アンサイクロペディアを読んでからこっちを読んだ方がいい。 -
フィンランドに実在したスナイパーの話です。スナイパーとは、どんな人間か興味があり、購入。一気に読んでしまいました。
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小説仕立てで書かれているが、物語は伝説が独り歩きするような誇張はされておらず、淡々と進んでいく。
まあでも、ソ連軍の狙撃手との交戦を描いた第5章「死の炎」はたぎる。