白い死神

  • アルファポリス
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本棚登録 : 204
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  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784434165337

作品紹介・あらすじ

ネットで話題騒然! 超人気にもかかわらず詳細な資料が一切無く、これまで誰もその素顔を知りえなかった「天才」「英雄」「伝説」の狙撃手シモ・ヘイヘ。史上初の伝記邦訳がついに登場! 驚異的な射撃技術を獲得した生い立ち、暗殺任務を帯びた敵スナイパーとの狙撃対決、そしてコッラー川における死闘――第一次ソ連対フィンランド戦争、通称<冬戦争>で活躍したフィンランドの“白い死神”の真実がいま明らかになる。

感想・レビュー・書評

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  • ヘイヘより上司のテイッティネンの方に興味が湧いてしまった件について。

  • HONZが選んだ150冊「ノンフィクションはこれを読め!」の土屋敦氏の書評に惹かれて読んだ。

    正直、書評にやられた感あり。
    この人の書評が凄くこの本を読みたくさせたけど、実際に読んでみると、それほど面白いかは疑問。

    「冬戦争」の話が淡々と書かれている感じで、しかも肝心のシモ・ヘイへの記述が少ない、残念。


    土屋氏の書評がきれいに面白いところだけ取り上げてるし、フィンランドの歴史的背景も分かりやすくまとめてくれてることがよくわかる。

    いきなりこの本を読んでも全然面白いとは思わないと思う。

  • んー、他人からの見え方中心のうえ、周辺人物の描写が多すぎて、なかなか入り込めなかった

  • 実話。

    第二次大戦中、ソ連はレニングラード(現在のサンクトペテルブルグ)付近の防衛のため、フィンランドに侵攻。

    兵力、装備とも雲泥の差があるソ連とフィンランドだが、祖国を守るために立ち上がり、たった一人で500人以上のソ連兵を殺した狙撃手の話。
    なお、この狙撃手はフィンランドの国民的英雄である。

    出版はウクライナ侵攻前だが、ソ連(ロシア)は1939年も2022年もやっていることは同じだし、侵攻する理由も侵攻した後の言い訳も同じだし、全く持って信用ならん国ということがよくわかる。

    この時代にもフィンランド国民に対し、積極的なプロパガンダ策を展開する。これも現代と同じ。

    フィンランドは驚異的な粘りを見せるが、国土の1/10をソ連に割譲するという屈辱的な条件で和平を成立させる。

    その後、ドイツがソ連に攻め込み、それに乗じてフィンランドも奪われた国土を取り返すのだが、ドイツが負けてまたややこしいことになる。

    やはり、戦争はしないのはもちろんのことだが、こっちが嫌がっても勝手に攻めてくる場合があるので「負けないこと」が一番である。

  • 自国民の犠牲を躊躇しない独裁者と戦う貧しい小国の過酷な戦いが描かれる
    webではシモ・ヘイヘの超人的な戦歴が語られるが狙撃は殺人に近いため爽快な読み物ではない
    平穏な晩年を過ごせたらしい

  • 「冬戦争の奇跡」で活躍した天才狙撃兵シモ・ヘイヘの実話
    ヘイヘはスコープを使用せず、銃身に付いた鉄製の照星と照門のみで狙撃を行ったとのこと。
    狙撃手シモ・ヘイヘの狙撃に関するエピソードを読みたかったが、
    ヘイヘ自身よりも、ヘイヘの上官のエピソードの方が多かった。
    シモ・ヘイヘ自身は自分のことをあまり語らない、物静かな人物であったと想像する。

    第20章 狙撃手の背負う重荷 と 第21章 最高の狙撃手 が面白い。

  • フィンランドの狙撃手で対ソ戦で活躍したシモ・ヘイヘについて、60年振りのインタビューをもとに作成。
    少なくとも、世界のトップ10らしい。フィンランドの独立のために戦った兵士がいる。しかも、民間防衛軍もあったらしい。

  • 「中尉殿、確認戦果はおよそ138名であります」
    2014/09/15-09/22

  • トーベ・ヤンソンのムーミンの小説作品「小さなトロールと大きな洪水」が出版される6年前
    1939年、第二次世界大戦勃発から3ヶ月後のソビエトとフィンランドとの「冬戦争」で狙撃手として伝説の男、シモ・ヘイヘ
    wikipediaのシモヘイヘの項に書かれているのを読んでも面白いけれど、フィンランドに生まれたシモ・ヘイヘって人と家族が戦争に巻き込まれた悲劇の実話小説なのでもっと面白い
    そりゃ、スナイパー小説にはかなわないけどさ

  • 「VALKOINEN KUOLEMA(WHITE DEATH)」の翻訳(2012/03/21発行)。

    ソ連とフィンランドの冬戦争時、白い死神と呼ばれソ連兵から恐れられたフィンランドの狙撃兵シモ・ハユハ(Simo Häyhä;本書では、シモ・ヘイヘと記載されています)のドキュメンタリー風小説。

    シモ・ハユハの評伝と思って手に取りましたが、読み物として成立させるため著者であるペトリ・サルヤネンによって脚色が加えられています。 
    とは云え、著者によれば、氏名が明記されている人物や出来事には、創作はないとのことなので、冬戦争の実態を知る上でそれなりに貴重な資料ではあると思います。

    只、個人的にはノンフィクションの評伝を期待していたので期待外れの残念な本でしたので、評価は★一つ。

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著者プロフィール

1970年生まれ。ヘルシンキ大学卒(修士)。歴史の教師として教壇に立つ傍ら、戦場に生きた男たちの姿を描く作品を発表し続けている。1998年の夏、約60年にわたり沈黙を守ってきた伝説の狙撃手シモ・ヘイヘのインタビューに成功、これに基づいて執筆した原書はフィンランドで大きな反響を呼んだ。その他の作品に、マンネルヘイム十字章を受けた軍人ラウリ・テルニの伝記三部作(Kari Kallonen 共著、未邦訳)など。本書は著者の初めての邦訳作品。

「2013年 『白い死神』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ペトリ・サルヤネンの作品

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