「グロリアと三人のセラピスト」とともに生きて: 娘による追想

  • コスモス・ライブラリー
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  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784434183263

作品紹介・あらすじ

本書は、グロリアの娘パメラが映画にまつわる母の思い出を綴るだけでなく、突然の病と死によって母が達成できなかった意志-映画撮影の経験とその後の彼女の人生や成長について真実を伝えること-を受け継ぎ、実現させるために書いた待望の書。

感想・レビュー・書評

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  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/64166

  •  三人の著名なセラピストが一人の女性に短時間のセラピーを行う実験映像「グロリアと三人のセラピスト」。そのクライアントであるグロリアの娘パメラが母グロリアと自分の人生を振り返る。
     
     心理学を勉強する人の多くが目にする「グロリアと三人のセラピスト」。あまりにインパクトの大きかったこの映画は多くの議論を巻き起こした。グロリアはその後自殺したなど心ない噂もたくさんあった。
     話があっちこっちいって読みにくいが、この本にはいくつもの重要なことが書かれている。この本を読んで最も強く感じたことは、グロリアやパメラがカウンセリングや治療が必要であるとは本人以外は誰も言えないということだ。映画のやりとりからグロリアの治療が必要な面やその治療方法について色んな人が持論を述べたが、その全てがナンセンスだったと思う。グロリアもパメラも人生の中で多くの不幸や悩みがあったが、それがカウンセリングや治療が必要とジャッジメントをする権利は本人以外は持っていない。

     この本の仕掛け人であるピート・サンダースはPCAの人である点は一応気に留めておく必要があるだろう。事実だから仕方ないが、三人のセラピストに対する記述は長年に渡り手紙の交流があったロジャーズのものばかりで、パールズについては悪い印象が少し書かれているだけで、エリスに至ってはほとんど何も書かれていないのはちょっと笑ってしまった。

     「グロリアと三人のセラピスト」を見た人全てがこの本を読むべきだと思う。

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