死に神のレストラン

著者 :
  • 星雲社
3.26
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本棚登録 : 100
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784434267932

作品紹介・あらすじ

あの世とこの世の境に存在するレストラン。そこには、この世に未練を残した死者の魂が集まってくる。時の流れのない静かな空間で自分の人生を見つめ直し、そして最期の一皿を注文するのだ。後悔の苦味と情愛の甘さが織り成す、珠玉の短編集――

感想・レビュー・書評

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  • ありがちな設定だな。と侮ってはいけません。
    どの話も、ちょっと悲しい。
    でも、後悔しないように生きていこうという思いが湧いてくる。
    そんな短編集でした。
    「死神」という単語に期待して読んではいけないです。
    ちょっと疲れた心には響く物語です。

  • あの世とこの世の境に存在するレストラン。
    そこには、この世に未練を残した死者の魂が集まってくる。

    どのお話も、涙が止まらなくておさまるまで次の話が読めませんでした……また、最後に死者が言うセリフがどれも良くて余計涙が溢れて目が腫れかけました

    とても読みやすく、あたたかいものばかり。
    「死」と言うキーワードはあるけれど、可哀想と言う感想は抱きませんでした。

    私も未練を残さないように人生を全うしようと思いました。

  • 肉体を失います、魂だけの存在となりながらも、今生への未練があって輪廻の輪に戻ることができない方が辿り着くレストラン…
    死に神のレストラン。

    一つひとつの物語に涙します。

    恋人との結婚式を控えて亡くなった…
    初めて作ったクリームシチュー。
    今生への未練が、そう言うのある…と共感を呼びます。そして、その想いへの昇華も…。


    陸上選手としてスランプになって、急成長した後輩に嫉妬しながら亡くなった…
    勇気が出るチョコレートパフェ。
    亡くなってからの心の成長が素敵です。


    小学生から仲良しの友達同士が結婚を決め、自分も彼女を好きと言う思いを伝えられなかった…
    意気地なしのハンバーガー。
    切ない。家庭内での父との確執を救ってくれた友達。亡くなってから、その2人の優しさを再認識して、自分の思いを伝えなかったことに納得して成仏していく。


    3人姉弟の真ん中に生まれ、親からも姉弟からも蔑まれ育ち、家を出て自活し、捨て猫と暮らすことで、幸せを掴んでいく…
    アジフライと猫と私。
    読んでいて、物凄く切なく悲しくなるのですが…最後のハッピーエンドに、心温まります。


    「死に神レストラン」のオーナー鏡さんのお話…
    君と食べたオムライス。
    奥様との出会い、馴れ初め、幸せな暮らし。そして、ここのオーナーになる決意。


    5話の短編からなる小説です。
    死を迎えた人の話しなのですが、1話は読みやすく比較的軽め。2話、3話とすすむうち、だんだん、読むのが苦しくなってきます。(何かしら共感できる部分があるからかもしれません)でも、その話がラストを迎える時には、ホッとして優しい心に包まれ、涙がこぼれます。


    ブクログ内で、小説読了238冊。

  • 未練を残して死んだ魂が辿り着くレストラン。 出される料理は思い出の一品。 どれもありふれたメニューだけど誰とどんな時に食べたのが大事なんだな。 料理を食べて少しだけ現世に介入できる奇跡は、突然の死で残された人たちへの救い。

  • あの世とこの世の狭間にあるレストラン、死後に強い未練を残して成仏できない者だけが訪れることが出来て、思い出の最期に食べたい料理を食べることが出来る。訪れた人、ひとりひとりの想いや苦悩をたどる優しいお話。私、すごく好き。

    出てくるのは死んでしまっていて生き返ることは出来ない、わかっているけど想いがせつない。私なら何を食べたいかな。

  • 【静大OPACへのリンクはこちら】
    https://opac.lib.shizuoka.ac.jp/opacid/BC03890831

  • サクサク読めます。
    分かりやすくお涙ちょうだいです(*^^*)

  • さくっと読めて面白いけど死んじゃうのは悲しい話。だから星2つ。

  • 惹かれる文章がちらほら。
    『次にこの世に生まれ変わるのなら、あなたが見つめる雪になりたい』
    『死んで初めて理解できる。現状に悩み苦しむこと、苦しんで答えを探し続けることは、未来のある一一一生きている人間の特権なのだ。』

    軽く読める ほっこり心の交流ドラマでした。
    ポッカリ空いた退屈な時間をどうしよう、というときなどにおすすめです。

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著者プロフィール

2017年、「天使と悪魔の契約結婚」で出版デビュー。以降、幅広いジャンルで活躍中。2018年、アルファポリス「第一回ほっこり・じんわり大賞」に参加した「死に神のレストラン」が最終選考で高く評価され、改稿のうえ出版に至った。

「2020年 『神さまのレストラン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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