これからの英語教師: 英語授業学的アプローチによる30章 (英語教師叢書)
- 大修館書店 (1983年1月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784469141511
感想・レビュー・書評
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もっと早くこの先生の本に出会いたかった。熱くて知性とユーモアにあふれた文章に脳みそを刺激されました。言語という抽象的な概念を、しかも英語を子どもに教えるのにどうしたら良いかすごく悩んでいるところへ,この本が飛び込んできてくれて若林先生に感謝してます。
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職場の先輩に勧められたのと、静哲人氏の恩師だということを伺って、興味を持ったので購入して読んでみた。はずかしながら氏のことはきっと大学時代に聞いていたのだろうか全く覚えておらず、今回初めてこの世界の大先輩の書を読ませてもらった。
抽象論と具体的な話が交互に出てきてとくにアカデミックな体系だった本であるわけではないが、とにかく氏の情熱がビシバシと伝わってくることは間違いない。1983年という時代は今の時代からすると少々昔のことで、当時と今では随分英語教育を取り巻く状況も変わっているが逆にその部分を興味深く読むこともできた。
大村はま氏の書を読んだときも感じたが、この時代の諸先輩の文章は味わい深く、粘りがあり、なんと言うか「熱さ」がすごくあるのを感じるのは私だけだろうか。
「教科書の中身くらい100%暗記して臨め」
「生徒の発音は教師である君自身の発音よりうまくなることはない」
「子どもが悪いのではない、常に常に大人が悪いのである」
「訳さないとわからない、とよく言う。裏返すと、訳せばわかる、だが、多くの場合わかるためには訳す以上の何かが必要な機がする。その何かを組織立てる方法が今のところない」
読んでいてハッとすることせりふが隋所に散りばめられた良書であった。