英語教師の文法研究 (英語教師叢書)

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  • 大修館書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784469141528

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  •  学校文法の枠組みの中で、特に動詞に関わる部分、つまり文型、時制、相、態、法助動詞等を中心に網羅的に扱い、伝統文法、生成文法の分析をふんだんに盛り込んで、再構築したもの。
     確かに英語教師としてこれだけの知識と分析力を蓄えておけ、という意味で『英語教師の文法研究』かもしれないけれども、『英語学徒の文法研究』の方が内容的にはふさわしい感じがする。少なくとも教師の「教える」という側面との関連については、つけたしのような最後の章を除いては触れられてない。
     しかし英語学の知見を最大限に生かした記述文法としてはとても読み応えがあり、刺激的で、鋭い分析に満ちている。とともに、おれ自身の勉強不足を感じた。時制の一致の部分は難しいと思った。色々勉強になったことがあるけれども、少しを挙げるなら、まずJohn was telling me about it.の方がJohn told me about it.よりも丁寧だ(p.131)、とかYou may not stay here.の強勢の置き方で意味が異なること(p.220)だとか、不定冠詞の特定的なものを指す用法(p.293)などが挙げられる。
     『続・英語教師の文法研究』では、動詞以外の品詞や種々の構文などについて扱われているそうで、そちらもぜひ読んでみたい。(12/02/22)

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著者プロフィール

広島大学名誉教授・文学博士(名古屋大学)。1973 年ロンドン大学留学。1976年市河賞、2006年英語語法文法学会賞、2008 年瑞宝中綬章。Who’s Who in the World(1993-)、Men of Achievement(1995-)記録。主な編著書:A Descriptive Syntax of Christopher Marlowe’s Language(University of Tokyo Press)、『英語教師の文法研究』(正・続)(大修館書店)、『生成文法用語辞典』(共著、大修館書店)、『英語学の歴史』(共著、英潮社)、『新クラウン英語熟語辞典』(第3 版)(共編、三省堂)、『新英和大辞典』(第5、6 版)(共編、研究社)、『言語学・英語学小辞典』(共編、北星堂書店)、『現代英米語用法事典』(共編、研究社)、『英語学の視点』、『英語学入門』(共著)、『英語史入門』、『現代英文法講義』、『英語の文型』、『英語の前置詞』(以上、開拓社)、『英語イディオム・句動詞大辞典』(編、三省堂)、など。そのほか訳書多数。

「2021年 『新装版 基礎と完成 新英文法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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