国際音声記号ガイドブック: 国際音声学会案内

制作 : 国際音声学会 
  • 大修館書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784469212778

作品紹介・あらすじ

国際音声記号(IPA)は19世紀末に国際音声学会が定めたもので、世界の言語の音声を表記するために1996年まで漸次改訂されてきた。本書は、50年ぶりに出た待望のIPA解説書の全訳で、音声学の基礎知識を交えつつ、音声記号の使用法を解説し、実例として29の具体的言語の事例を掲げる。付録には、IPAのコンピュータ・コード一覧表と障害音声用の「拡張IPA」を、また、日本語版付録には主要諸言語における綴りと発音の関係を収めた。

感想・レビュー・書評

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  • 筑波大学の授業科目「音声学概論a」の指定参考書。
    言葉を対比できる資料。

    各種の音声(記号)を、世界各地のことばの実例を挙げて解説する。第Ⅱ部では各地のことばの、母音空間、子音表が示され、非常に参考になる。さらに同一内容の文章を、翻訳してその土地の文字と国際音声記号で表現しており対比しやすく資料価値が高い。
    あまり聞きなれないマイナー言語も網羅する(第Ⅱ部の初めは「アメリカ英語」で安心していると、その次は「アムハラ語」で放出音!?と驚く)。しかし、吸着音を用いるアフリカの言葉といった音声学的に興味深い言語が取り上げられていないのが残念である。音声記号での表現の基にした話者の音声聴取時の年齢を併記しているが、それより誕生年を記すべきではなかろうか。
    音声記号と発音の対応を解説する教科書ではない。用語の解説は無く、既習者が参照するのに適する。

    目次
    1.国際音声記号(IPA)とは何か?
    2.音声記述とIPA一覧表
    3.IPA表記の手引き
    4.音素論の原理
    5.簡略表記と精密表記
    6.言語のIPA表記
    7.IPAを使う
    8.IPAの範囲外
    9.若干の問題点
    10.IPAと音韻理論
    ○第Ⅱ部:IPAの使用例
     アメリカ英語/アムハラ語/アラビア語/ブルガリア語/中国語(香港広東語)/カタロニア語/クロアチア語/チェコ語/オランダ語/フランス語/ガリシア語/ドイツ語/ハウサ語/ヘブライ語/ヒンディー語/ハンガリー語/イグボ語/アイルランド語/日本語/韓国語/ペルシア語/ポルトガル語(ヨーロッパ)/シンド語/スロベニア語/スウェーデン語/タバ語/タイ語/トゥカンブシ語/トルコ語

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著者プロフィール

竹林 滋(たけばやし しげる)(1926-2011)
東京外国語大学名誉教授。『新英和大辞典』『ライトハウス英和辞典』など多くの辞書の編纂に携わる。著書に『英語音声学入門』(大修館書店)、『英語音声学』(研究社)など。

「2021年 『新版 英語音声学・音韻論入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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