- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478001196
作品紹介・あらすじ
アメリカの資産100万ドル以上の世帯は、1995年から2004年までの10年間で倍増し、900万世帯を突破した。実に、アメリカの総世帯数の1%に迫る勢いである。この増加分の大部分を占めるのが、まだ若くて、勤勉な金持ちたち、すなわちニューリッチ(新富裕層)と呼ばれる人々である。彼らはいったい、どういう人たちなのか、いかにして巨万の富を得たのか。また、その富によって彼らの生活はどのように変わったのか。そして、彼らはいま何を考え、行動しているのか。ニューリッチの生活の実態をリアルに描き出した本書は、アメリカで刊行と同時に、大反響を呼んだ。
感想・レビュー・書評
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米新聞記者が、米国の新富裕層について書いた本。新富裕層が急激に増えていることや、新富裕層がどのようなものかの一端を理解した。
「製造業で中国やインドに水をあけられているアメリカも、こと富豪を生み出すことにかけては世界に君臨している」i
「アッパー・リッチスタンの住民になると、金銭感覚は一変する。自分の財産が、一生かかっても使い切れない(減らすことさえできない)こと、気前よく使っても年々増えていくことに気づくからだ。とはいえ、そんな彼らも、ビリオネアビルの住民の前では、どうしても影が薄くなる(劣等感を抱く)」xii
「リッチスタンが求めているのは、執事ではなく「株式会社○○家」の最高執行責任者(COO)」である」p12
「アメリカにおける過去の大規模な富の急増は、いずれも3つの力が一体となって起こった。新技術、投機市場の台頭、そして自由市場と高所得者を支援する政府である」p27
「赤十字のような大手団体に小切手を切るつもりはさらさらない。彼に言わせれば、こうした団体は寄付金を人件費やマーケッティング、無駄な報告書に浪費しているのだ」p163
「ほとんどのNGOは、民間企業だったら破産している。私たちが生きているうちに変革の風が吹き、寄付をする人々が寄付金の使途についてもっとよく知るようになるだろう。実際の援助に寄付金の19%しか使っていない団体もあると知ったら、誰でもショックなはずだ」p165
「元気に生きているうちにせいぜい慈善事業をしたほうがずっといい。100年後まで大金を残す必要はない。今なら頭を使って、よりよい世界を築くことができる」p165
「2005年のある調査によると、いまのリッチスタン人のうち、「資産のおかげで以前より幸せになった」と感じている人は、全体の半数にも満たないという」p209
「雑用を全部やってしまう人がいると、子供の人生はまったく変わってしまいます。そういう子供は、その後の人生に欠かせない基本的な技能を学べません。恵まれた境遇が健全な成熟を妨げるのです。お金があると、人生経験を積まなくてもお金で解決することができます。親はよかれと思ってやっているのでしょうが、実は子供から大切なものを奪っているのです」p229
「アメリカはより不平等な社会になりつつある。資産額上位1%の層が総資産の33%以上を所有し、その資産総額は下位90%の資産総額を上回っている」p252 -
これ、相当おもしろい。ためになる。
財をなしたひとは、企業経営者、資金運用マネージャー
★アッパーリッチスタンは、100年先まで見越した財務諸表を立てる
連結子会社・持ち株会社・投資会社・財団からなる5段階のフローチャート
44 ありふれた事業を魅力的な投資対象へと変貌させる達人であふれている。
73 意外性を重視する一種のゲリラ慈善家
178 ビジネスの基本原則5
1.顧客を知る
2.コストを削減し、中間業者を排除する
3.説明責任をもたせる
4.顧客を巻き込む
5.レバレッジを活用する
215 不安と欲は実は深く関わりあっている
217 富裕層の投資は、昔は「株と債券」だった。
今は、
商品ファンド
プライベートエクイティファンド
デリバティブ
カレンシー スワップ
218 資産1000万ドルある人は、長期的に資産を増やそうとするのに対し、それ以下の人々は富の源泉として、いますぐ投資収益を求めるのが特徴です。
221 タイガー21
226 心理学者 リー・ハウスナー博士
227 IFFアドバイザーズ社
富裕層専門の調査会社 プリンス・アンド・アソシエイツ
234 人気急上昇 資産教育産業
245 株の投資方法
「安全マージン」率の高い順に株式を選んでいく -
生協で気になっていて、ちょうど前の本が読み終わっていたので早速図書館で借りて読んでみた。
内容はアメリカのセレブリティーな人々のセレブリティーな生活とそこに行くまでの過程とか。最後にアメリカの格差問題との関連などなど。あまり経済学的な本ではなくどちらかと言うと娯楽の要素が大きかった。
まあ何はともあれアメリカのセレブリティーの私生活とか考え方とかがたくさん出てきたなかなか面白かった。
ただ、ひとつだけ気になることが。
この本が書かれたの(日本で出版されたの)2007年www
果たして彼らはリーマンショック、そして今のヨーロッパ経済危機を乗り越えたのだろうかwww -
富裕層の社会「リッチスタン」。豪華な車や持ち船、パーティーにリゾート、豪邸の生活
新旧の富裕層の反目、社会的信用の維持や見栄のために行われる浪費、短期間に築かれた富が短期間で消えていく不安定さや、子供たちの将来への不安、富がもたらす影の部分が書かれている -
想像もできない世界が広がっている。金持ちも大変だな…
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アメリカの新興リッチの話。
リッチスタンという言葉の語源。
まぁ、IPOするか、投資銀行で大成功するかが歴史の無い身分からの成り上がり方なんだろうね。
日本ではどうだろうか。そんなにリッチになるチャンスはあるかね? -
世の中、こういうお金持ちもいるのかーという参考になるかな。
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この本はこの10年間に急増したアメリカの
ニューリッチ(資産1000万ドル以上)に密着取材し
その生活の光と影をリアルに映し出す本です。
この本によると近年本当に富裕層は急増していて
アメリカの上位1%の富裕層の消費だけで
いくつかの国の予算くらいあるらしいです。
家計簿はもはや法人になっていることが多く
連結子会社とかまで出てくるらしいです。
お金持ちはお金を誇示するために高い買い物をし
寄付をするという風土があるみたいです。
別にお金を誇示するようになりたいとは
思えないけれど、発展途上国の人とかを救う上で
実際にお金の力で救えるっていうのは
非常に魅力的な選択肢の一つだと思います。
いくら、偽善だとか色々な事を言われようとも
実際に貧困を救える事は事実ですからね。
と思ったんですが、彼らの消費活動そのものが
もしかしたら、貧困を生み出しているのかもしれないですね。
ちょっと色々と考えてみたいと思います。 -
ITバブル崩壊と不況、2001年テロの攻撃などを経たにもかかわらず、アメリカでは全国のあらゆる年齢層、ほとんど全業種で資産が急増してきており、百万長者、億万長者を生み出し続けているそうです。
本書は、そのまだ若くて勤勉な金持ちたち、「ニューリッチ」(新世代の富裕層)と呼ばれる人たちの中でも資産総額1000万ドル以上の人々を対象に、彼らの生活と時代をフルタイムで取材し、ニューリッチの生活の実態をリアルに描き出したものです。