1年で駅弁売上を5000万アップさせたパート主婦が明かす奇跡のサービス
- ダイヤモンド社 (2009年11月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478009628
感想・レビュー・書評
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「カリスマ駅弁販売員」として知られる著者(JR東日本グループ・NRE大宮営業所長)が、働き始めてから現在までの12年間の歩みを振り返った本。こんど著者を取材する予定なので、資料として読んだ。
学生結婚で専業主婦となって以来、23年間パートすらしたことがなかったという著者が、駅弁屋の店員としてパートデビューしたのが44歳のとき。以来、独自の工夫で駅弁の売り上げを大幅アップさせていく。その実績が認められ、52歳で正社員となり、53歳で大宮営業所長に異例の抜擢。以後も順調に売り上げを伸ばし、いまや一営業所で10億の年商を上げる駅弁業界のカリスマとなった。
当然ライターが取材してまとめたものだろうが、よくできた本だ。接客業に従事する人の参考になるのはもちろん、それ以外の仕事についている人にとっても、チーム作りや人材育成、仕事の業績アップなどの面で学ぶべき点が多々ある。
メモしておきたいような名言もちりばめられている。たとえば――。
《私は、「お弁当は渡し方で味が変わる」と信じています。》
《私は笑顔で接客できない販売員には、売店にいる時間が楽しくなるような手助けをしています。
たとえば、「売店を舞台だと思って女優さんに負けないように演技をしてみようよ」とアドバイスしたり、「笑顔で接客ができるようになったら、どんな仕事に就いても大丈夫だよ。接客はすべての仕事の基本なんだから」と励ましたりします。》
《そしてもう1つ、気づいたことがあります。
スタッフを育てるのは、子育てと同じなんだということです。
自分の子どもなら、どんなにダメな子でも見捨てるわけにはいきません。親としてなんとかよい子に育ってほしいと思い、この子のために何ができるかと一生懸命考えるでしょう。》
それにしても、ごく普通の専業主婦だった著者の中にこれほどの商才・人材育成の才が秘められていたとはすごい。人間、やらせてみなければ器の大小などわからないものだとつくづく思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
いいことばかりでなかったことが
書かれていて好感がもてる。
基本的に駅弁は買わないけど、
こんな接客されたらかってしまうかも。 -
商品をろくに知らないでうることはいかに無責任であり、お客様に失礼にあたることがわかった。
自分が売っている商品に誇りを持ち、自分が食べたいから、好きだから、おいしいから自然とお勧めできるお弁当ができた。
多種類の提案をすることで最終的にはお客様に選んでもらえるため、決して
自分の好みの押し付けでない。
また仕事の進め方についても重要な考え方があった。
自分の仕事はどんどん回りに教えて、代役ができる仕組みをつくっていったことが、頭でわかっているがなかなか行動できない人が多いなか実行力としてすばらしい。
これからの介護時代の到来を予測し、日本の社会、仕組み、企業のあり方から変わっていかざるを得ないというコメントも印象的。 -
楽しく仕事して、常にユーザー目線っていう話。
仕事をしたのが40代になってからなので、
ユーザー目線で生活し続けたから、
企業目線なんか持ってませんって感じ。
そういう経験に基づいた能力って大事だなぁ。 -
●接客は、
(遠くから)挨拶し、5秒声かけず観察
⇒声をかけるときは、相手の気持ちに負担をかけないように
作業しながら。
自分の経験、体験を元に、笑顔で説明
●データだけに頼らず、現場をみて、
自分が自信を持てる商品を発注する
(詳ししぎるデータは使えない)
●最前線のパートに発注をまかせる。
●相手に何をしてあげられるか
●人間は格好から
●一生懸命働く人をえこひいきする
「私は~できないからお願い」する。
そして巻き込む -
ちきりんさんの
「未来の働き方を考えよう」より -
か
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すごい人がいるもんですね。
私の仕事は販売業じゃないけど、心構えとか、色々参考になりました。
家庭(家事)と仕事をどうやって両立させているのかについても書いてほしいです。 -
先日、とある勉強会で、筆者の三浦由紀江さんの 講演を聞く機会があり、結果的に購入した一冊。
人身掌握や組織マネジメント、仕事に対する取り組み方や考え方を綴ったものですが、いわゆるビジネス書的な内容を期待している人は、ちょっと期待はずれかもしれません。決して体系的に、論理的に成功ノウハウをまとめたものではありませんので。ご本人も決してカリスマ的な方ではなく、普通の、ちょっと元気の良い女性過ぎませんでした。
でも、何よりも素晴らしいのは、全てが自分の体験や経験でを基にして綴られているというところ。説得力が違います!
何かを学びたいから読む本ではなく、何かをちょっと迷ったときや、ちょっと悩んだ時に、三浦さんの元気な話を聞きたくなったら紐解く本でしょう!続編も読む予定です