約束のとき

著者 :
  • ダイヤモンド社
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本棚登録 : 32
感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478027301

作品紹介・あらすじ

東日本大震災を乗り越えM&Aから上場へ-"鳥良""磯丸水産"の創業者が社員たちと交わした約束の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 日本M&Aセンターのマーケティング本か?という疑念はあるものの、内容は極めて素晴らしく、創業者の株式譲渡、ファンド傘下での経営遂行、事業会社へのM&A、IPOといった成長の軌跡を臨場感を持って追体験することができる。

    創業社長の事業にかける思いが並々ならぬことがよく伝わってくる。特に、IPOを実現することは、公の企業として社会に認められ、社員の幸福(例えばローンが借りやすくなる、誇りを持って自社を名乗れるようになる)に繋がる、という側面があることがよく分かった。(これまでは恥ずかしながら創業者利益の確定にばかり目がいっていた)寒川良作氏が、ポラリスからのストックオプションを放棄(=30億円相当を放棄)し、それでもIPOの実現を目指した、というのは、企業や社員の幸福を追求する創業者がなかには存在することを示す象徴的なエピソードだろう。

    しかし、ポラリス木村氏の経営会議での振る舞いは本当に演技なのだろうか?演技だとしても、株主として偉そうに振る舞うと、誠実に振る舞う株主も同様に思われて評判が下がるのでやめてもらいたいものだ。実際、IPOの道半ばで、事業会社にEXITしたのも一般的には印象が良くないな。

  • 寒川良作氏が手羽先唐揚げの「鳥良」をオープンし、兄の隆氏とともにサムカワフードプランニングとして企業化、「磯丸水産」などの業態展開から、M&Aを利用しながら会社の価値を上げ、東日本大震災を経験しながらも東証第2部への上場を果たすまでのドキュメンタリー。社員の幸福をめざし、私的利益を求めない社長の信念やそれについていく幹部、支援するファンドや親会社の人々との縁の不思議さが心地よく感じられた。
    M&AやIPOの具体的な作業がリアルに伝わってきた。
    15-113

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著者プロフィール

白崎博史(文)
作家・脚本家。主な作品として、映画『はやぶさ/HAYABUSA』(20世紀フォックス)の脚本、小説『約束のとき』(ダイヤモンド社)、『HERO』(フジテレビ系)のノベライズなどがある。

「2022年 『893(ヤクザ) - 米国人オタク、日本「YAKUZA」の世界でのし上がる -』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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