10倍速く書ける 超スピード文章術

著者 :
  • ダイヤモンド社
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感想 : 85
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478102442

感想・レビュー・書評

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  • 『超スピード文章術』とうたっていますが、スピードはもちろんつきますが、一般的などんな文章を書くにも当てはまる内容です。(小説などの文芸は除く)
    とにかく、わかりやすい!!

    ライター志望者ならライバルには絶対読ませたくない本かもしれないですね。
    文章術の勉強の本なのに、まるで面白い小説を1冊読んだような充実感と読み応えがありました。
    著者がよい文章を書く勉強のために、25年間欠かさず読み続けてお手本にしているという週刊誌『AERA』を、真似して購入して読もうかと思ったくらいです。

    「書き手がよくわからないことは、読み手には絶対伝わらない」。
    確かに!
    私は、今まで読んだ本を理解していない所も無理にレビューしていたので、ネタバレだらけになったり、あやふやな文章になったりしていたのかと思い当たりました。
    この本の著者が述べられていることは、大変わかりやすく、実践しやすいので、言いたいことは、私にも伝わり、理解できたと思いました。

    文章を速く書くには、まず「素材」を集めることなんですね。「素材」とは何か。どうやって集めて、どうやってまとめるのか。この1冊にはそれがたっぷり詰め込まれています。
    他にも、『超スピード文章術』のコツが満載で、これから文章を書いていくときには、手放せない、基本の1冊になることは間違いないでしょう。

  • 与えられた情報を理解、そして構成をたてるのに4時間。執筆に4時間。推敲から提出まで4時間。わたしは、お仕事をいただいてから提出までにトータルで12時間もかかるWEBライターです。求められているのは1200字なのに。

    おそい。とにかくおそいのです。職場の仲間は、同じ時間で3本も提出しているのに・・・・・。と、いう思いから『10倍速く書ける超スピード文章術』を手に取った次第であります。

    正直に話すと、疑っていました。そんな目からうろこ的なものが、いまさら見つかるのかと。読後、わたしが落としたうろこは4枚。

    ■課題の解決案4つ■

    ペルソナ設定は難しいけれど、知り合いで読者になりそうな人を、1人だけ決めてその人に向けて書く。友人へ面白かったこと、伝えたいこと、笑わせたいことを手紙にしたためるようなものだと理解したら本当に楽になりました。(うろこ1枚目)

    「読み手がふれている「情報」に、自分も触れてみる。どんな言葉が好まれているか、どんな商品が人気があるかなどを日頃から体感しておく。」これは、家庭学習のようなものでしょうか。コツコツ積み重ねたことが、書くときのエネルギーになるのです。(うろこ2枚目)

    文章は、いきなり完成形を目指さなくてよい。まずは、とにかく書ききる。書きながら「私は、天才かもしれない」と、自分を鼓舞しながらどんどん書く。一気に書き上げた文章は、「一気通巻できる文章になっている」(うろこ3枚目)

    そして、最後の大きな1枚。文章の見直し作業には、順番がある。広い視野から順を追って小さく絞っていく。私は、7つあるものを5番目から始めていたことが解った。(うろこ4枚目)


    ■感想■

    WEBライターになって7カ月目。わたしの課題をきちんと受け止め、具体的な改善策を手に入れることができた。この本の著者、上阪徹さんに感謝です。

  • 主に学んだ内容
    ◆具体(事実)
    1. 文章を速く書き上げるコツは、具体的な「素材」を準備することが重要。
    ※ 素材とは、「独自の事実」「エピソード」「数字」の3つを指す。

    ◆抽象(本質)
    1. 文章は素材が9割。素材がなければ、文章は書けない。

    ◆転用(行動)
    1. 素材を集めるには、読み手を明らかにしておく必要がある。読み手を決めた上で、文章を書く「真の目的」を明らかにし、その目的に必要な素材を多く集める。不要な素材はあとで削る。

    ポイント
    表面上の目的ではなく、真の目的まで掘り下げる。

  • 読み手が定まっていない文章を早く書く方法が書かれている。

    私の下調べが足りず、メールを早く書く方法が知りたくて本書をとった。メールは相手と内容が決まっているため参考にはならなかったが、ビジネスマンとして2つ学ぶものがあった。

    一つ目は、相手にとって自分がどういう立場か、相場観を理解しておくということだ。「あなたにそんなことを言われてもね」と相手に思われたら、内容が的を射ていたとしても伝わらない。これは文章に限らず会話においても同じだと思った。

    二つ目は、幼稚な文章とは具体性のない形容詞だけの文章ということだ。セミナー等で感想文を書く際に、自分の文章がなんとなく稚拙であることに羞恥心を感じていた。今後は、何に感動したかを具体的に書くことで、幼稚な文章から脱却したい。

    最後に、私が面白いと思うweb記事は「世の中のメジャーな考えや知識に対する疑義があり、それを裏付ける事実が記載されている」なんだと知り、自分への解像度が上がった?

  • 自分のための文章というより、どちらかというと、ライターになりたい人向けの内容なのかなと思いました。
    「独自の事実」「エピソード」「数字」という素材が揃い、書きたいことがあれば、ひとまず、書くことはできる。
    形容詞を使わないようにするという点は、ためになった。

  • 読者と目的を決めて、素材を集めて、整理して組み立て、あとは一気に書く、推敲は後、とにかく筆を止めないこと。例えば、友人のA君に、読後感をもってもらいたい、と決める。それに必要な素材を集める。​素材=独自の事実+エピソード+数字。生活の中や人と話す中で探す。思いついたら即スマホでメールの下書きに投げ込む。記憶力は信用しちゃダメ。文章をうまく書こうと思わないこと。何の情報を伝えるのか、にこだわるべし。「たのしい」「うれしい」などの形容詞だけでは伝わらない、ちゃんと素材を観察しちゃんと伝えるべし。

  • コンサルティングワークの中でとある企業の規程・手順書の制定を支援することになったのですが、その文章作成に妙に時間がかかるので、速く書くためのヒントを得ようと思って本書を手に取りました。

    本旨は、「書き始める前に素材を集めろ」「うまい表現をしようとするな」といったところ。ビジネス文書作成におけるマインドセットと、基本の作法が丁寧に解説されています。ありそうでなかった内容で、良本だと思います。

    ビジネス文書かのように論理的に分かりやすく纏められていて、文章術を謳うだけはあるなと唸らされました。本の編集も上手で読みやすい。特に、真っ暗闇で話す、会話するように話すあたりの表現が上手い。

    ちなみに、本書は私が詰まっているポイントとは少し違っていたので、直接の解決にはなりませんでした。が、基本をしっかり教えてくださったからこそ、逆に自分がそれ以外のどこで詰まっていたのかを明確にすることができました。やっぱり、困った時の本は良いですね。

    私が詰まっていたのは次のような点でした。好みも多分にある世界だとは思いますが、もう一歩踏み込んだ本も読んでみたいなと思います。
    ・規程・手順書ならではの独特な言い回し (●●規程第●条を参照、…こととする)
    ・文書全体の構成 (全体→個別 と構成するときに、どこまで全体の章で要点を記載すべきか)
    ・素材の並べ方 (どの順番で素材を並べると分かりやすいか、その分量)
    ・文言の正しい表現 (及び、尚、といった文章の頭の繋ぎ言葉。以下の、下記の、次の、といった位置を示す言葉。策定、制定、作成といった熟語の微妙なニュアンスの違い)

    ---

    文書は素材を用意できたらほぼ完成

    うまい表現をしようとしない

    書くことの真の目的をはっきりさせる

    みんなに向けた文章は誰にも伝わらない特定の読者を決める。知り合いで読者になりそうな人を一人探す「ペルソナの設定」が効果的

    読者の面白いを設計するための周辺状況を掴む = 相場観を得る。読者が触れている情報に触れる

    ひらめきは必ずメモする。自分の記憶力は信用してはならない

    白昼夢状態にすることで脳を油断させ、頭の奥底にあるアイデアを引き出す

    他人との雑談でも引き出せる

    素材は必ず目に見える形にして書き出す

    喋るように書くと必ず伝わる

    書き出しは「その先を知りたい」と思わせる内容を書く。共感を狙う

    一気に書き上げる。分からない、調査が必要なものは記号を入れて飛ばす

    一文はどんなに長くても60文字

    順接の接続詞を避ける (だから、また、さらに)

    読みやすい文章に出会ったら、「なぜ読みやすいのか、どういう文章が分かりやすいのか」を思考する

    推敲の流れは大から小に
    ・全体チェック
    ・ボリューム調整
    ・誤字脱字

    推敲のチェックポイント
    ・論理の破綻
    ・説得力に欠ける (論理が弱い、具体性がない)
    ・適切な素材か
    ・詰まることなく読めるか
    ・内容の重複はないか

    文章が堅いとは、意味がよく分からないということ

    読み手は何も知らないという前提に立つ
    相手を一つの属性に纏めない
    専門用語は必ず噛み砕く

    形容詞は使わない。具体的な素材に置き換える

  • 速く伝わる文章を書くコツが詰まった1冊。日本人の文章はどうしても形式を気にしがちです。でも、この情報過多の時代にそれはそぐわない。必要なことを必要なだけ書けばいいんです。書き手も読み手も幸せになれる、そんな文章の書き方が学べる良書でした。

  • 本書は、素材をきちんと集めることで、わかりやすく役に立つ文章が速く書けるという文章術の本です

    具体的には、
    ・読者と目的を決める
    ・スキマ時間などを活用してひらめいたアイデア、見たもの、聞いたこと、感じたことをすべてメモする
    ・そのようにして素材になりそうなものを多く集めてあとで削る
    ・素材を元に文章を書いて推敲する
    という文章術です

    ただ、実際に素材だけで文章を書いてみたことがありますが、ダラダラと書かれた駄文になるだけでなかなかちゃんとした文章にならなかった
    やはり必要なのは文章力なのかな

    それ以外で参考になりそうな点としては、
    ・読者に直接話しかけるつもりで順序立てる
    ・多く書いてあとで削る
    ・調べたいことは☆でマーキングしてあとまわし
    ・結論→その理由と背景→結論と補足する具体例→まとめ
    あたりでしょうか

    読書メモ

    序章 基礎
    ・準備ができていれば速く書ける
    1章 素材
    ・素材とは①独自の事実、②エピソード、③数値
     =「これを伝えたい」と思う内容そのもの
    2章 読者と目的
    ・なんのために文章を書くのか
    ・具体的な「一人の読者」を特定する
    3章 素材集め
    4章 素材構成
    ・読者に直接話しかけるつもりで順序立てる
    ・素材を一覧にする
    ・書き出しは「ソノサキを知りたい」という内容
    ・最後はオチまたは「まとめ」
    5章 執筆
    ・読みやすい文章を書く7つのポイント
     ①一文を60字くらい短く
     ②リズムが大切
     ③強調「」を使用
     ④順接接続詞は使わない
     ⑤逆説接続詞で展開を生む
     ⑥難しい日本語を翻訳する
     ⑦リアリティを意識する
    ・多く書いてあとで削る
    ・調べたいことは☆でマーキングしてあとまわし
    ・とにかく書き続ける
    6章 推敲文
    ・読みやすくわかりやすく
    ・形容詞だけだと「幼稚」→具体的に書く
     何に感動したのか、楽しかったのか、嬉しかったのか、面白かったのか、の理由=素材
    実践
    ・結論→その理由と背景→結論と補足する具体例→まとめ
    ・正しい文章の削り方:素材レベルで削る
    ・目的→素材のピックアップ

  • 1時間3000字執筆、1月1冊本を出版する著者が文章を早くかける方法を伝授。
    コツは、
    うまい文章を書く必要なし、
    誰に向けて書くかを明確にする、
    文章の素材を集めておく、
    等々、なるほど、と思わせられる。
    特にうまい文章を書く必要なし、というところは非常に腑に落ちた。
    10倍速くかけるかどうかはわからないが、文章を書く際には大きな助けになること間違いなし。

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著者プロフィール

1966年、兵庫県生まれ。早稲田大学商学部卒。リクルート・グループなどを経て、94年よりフリー。幅広く執筆やインタビューを手がける。著書に『マイクロソフト 再始動する最強企業』『10倍速く書ける 超スピード文章術』(共にダイヤモンド社)、『JALの心づかい』(河出書房新社)、『職業、ブックライター。』(講談社)等多数。ブックライターとしても、『プロ論。』シリーズなど100冊以上を執筆、累計売上は200万部を超える。2011年より宣伝会議「編集・ライター養成講座」講師。2013年、ブックライター塾開講。

「2019年 『これなら書ける! 大人の文章講座』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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