いちばん大切なのに誰も教えてくれない段取りの教科書

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  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478103203

作品紹介・あらすじ

多くのプロジェクトを「同時に」「早く」動かすにはどうすればいいのか?

感想・レビュー・書評

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  • 仕事を、
    好き嫌いでなく時間のブロックで考えて、
    それをテトリスのように組み合わせてこなす

    …のが、段取り。

    そんなにすぐ自分に活かせるというものではないけれど、考え方としてはしっかり身につけておきたい内容で良かった。

    何より、
    結果として世に現れたモノが個人的に好みかどうかは置いといて、
    水野さんの作るものはきっと炎上しないし、
    万が一炎上したとしても、
    水野さんは間違ってもそれを「商法」だなんて肯定したりはしないだろう。

    水野さんの仕事に対する考え方・姿勢はとても誠実で素敵だと改めて思った。

    「炎上」商法って、
    結局どこかで誰かが傷付く(可能性含め)から炎上してるわけで、
    ということは、
    そもそもの出発点で、誠実にゴールを考えてなかった
    (積極的に傷付けるつもりはなくても発想や対象の想定が雑だった)
    ってことだと思う。

    だとしたらそれは「商法」なんて偉そうに言えるやり方じゃないんじゃないか。

    などとこれまでの炎上CMのことを思い返してみたり。

  • 段取りをする上での大事なポイントが書かれている。
    段取りをするとはどういうことかを具体的に示してくれていると感じた。

    自分が重要だと思った気づきをまとめる。

    ・段取りとはルーティン化すること
    ルーティン化することで仕事のベースができ、仕事のアウトプットのレベルが上がる。
    基本動作をしっかり固めることで、まずは一定のアウトプットレベルを確保することが大切だと思った。

    ・仕事を分解すると、次の3つ
    ①目的地を決める
    ②目的地までの地図を描く
    ③目的地まで歩く

    ・ゴールを決めるために完成形のイメージを決める
    やはり何が完成なのかしっかり決める必要がある

    ・結果と目標を勘違いする傾向がある
    定量的な成果は結果であって目標ではない。
    〜〜になりたいから、〇〇を達成する。
    〜〜が目標で〇〇は結果に過ぎない。

    ・最終系のかたちをどれだけ想像できるかが重要
    なるべく詳細に、かつ範囲を広げて想像する。
    ネガティブな想像も必要で、本当に必要か?なども自問する。

    ・パターン化する
    仕事の工程はパターン化できる。
    トラブルをパターン化することも段取りの一つ。

    ・パターンの数を絞る
    毎回パターンを変えるのは非効率。
    簡単なものこそパターン化する。

    ・選択肢を減らす
    曜日ごとにやることを決めてしまう。
    選べるという状態は心理的な負荷が大きい。
    だからこそルーティン化、パターン化して自分が選択する回数を減らす。

    ・すごいことをしようとしない
    すごいことを目指すと段取りが疎かにになり力が分散する。
    ルーティン化して一つ一つこなしていき、余裕を作ってから仕事の質を高める。

    ・基本情報のインプット
    小冊子が書けるくらい調べる。

  • もっと早く出逢いたかった本。

    実践したらおそらく仕事のスピードと質があがるだろうと感じた。

    *今日から実践すること

    ・どんな仕事でも小冊子が書けるレベルまで情報収集する
    ・プロジェクトの成功イメージを具体的にもつ。ほんとうにそうかな?と想像する
    ・締め切りが完成であること。自分なりにバッファを持ってプレ締め切りをもつこと。

  • 「センスは知識のストックと組み合わせ」「プロジェクトのコンセプトを共有」は、大事だと思う。
    仕事のひとつひとつにわかりやすいフレーズが付いていたら、面白いかも。


    誰かを幸せにする仕事をするために、ゴールを定めみんなと共有したうえで、業務の共通項をパターン化する。

    今よりアホだった頃は、意地っ張りで自分しか見えていなかったから、こういうことが理解できなかった。
    「うっさい。やればいいんでしょ」と。
    何をやればいいかわかってないくせに。

    まぁまぁの冊数を読んできて、いろいろな方法があるとわかったけれど、
    「あれ?どうやら、みんな同じ方向を向いているのかもしれない」と気づいてきた。
    ひとつひとつの行動の向こう側には、なにやら大切なものがあるようだ、と。
    ゴールからのトップダウンには賛成だけど、ボトムアップを繰り返して見えてきたこともある。

    そんなことも含めて、この本を読んだ経験としようっと。

  • 期限が絶対。その中で何ができるか。インプットをなるべく多くする。対象を深く、広く知る。常識が違うはずなので底を何とか洗い出す。仕事が入ったら期限を見る、すぐ動かないで段取りを変える方をまずやる。いつまでにやればいいか。上司はできない仕事を振ってくることもある。自分をよく見せようとしてできないと言えないことがないようにする。否定されることになれる。打ち上げ飲み会は相手を知るためのもの、仕事の話はしない、仲間になる。電話や上司の割り込みは仕事の一部なので邪魔者ではない。自分の中では一度に一つの仕事に集中する。一つの仕事に集中し他の仕事に移ってまた一つの仕事に集中するを切り替える。紙に書き出す。やることのリストに所要時間を設定する。スケジュールは3時間ごとに見直す。仕事を時間で測る。短時間で終わる仕事と長時間のロットが必要な仕事で業務を組み合わせる。難易度をとりあえず考えない。この仕事においてやるべきことは何でどれくらいの量があるか。外れてもいいからまず設定する。段取りは想像力。>想像するのがあまりうまくない人間の段取りってどうするべきか。

  • 「センスは知識からはじまるより」、幅広く、よりベーシックな知識内容(くまモン、相鉄、段取り管理)を題材に、
    ①目標設定、(目的地を決める)
    ②経路設定、(目的地までの地図を描く)
    ③実行、(最短距離で進む)
    のコツを紹介してくれています。

    「時間は王様」「期限はお客様との約束」「相手が言わなくても期限は必ず存在する」「期限など数値で表現できるものを、曖昧な言葉で表現するしない」など、印象的な比喩や、一連の考え方や重要な気づきを与えてくれます。

    また、具体例が多く、内容がスッと入ります。
    分かりやすいです。


  • スケジュール管理が課題な後輩指導に、何か良い本なかったかなぁーーと本棚から引っ張り出してきた一冊。
    仕事は段取り8割とはよく言ったもので。その段取りすらルーティン化してしまおう!という考え方。
    どんなクリエイティブな仕事でも、基本の基本な進行には型がある。
    「調べる→大まかな方向性を決める→具体的なプランをまとめる→仕上げ作業をする→完成」
    アプリ開発であろうと、雑誌作りであろうと、今日の夕飯作りでもだいたい当てはめられる。

    イチから型まで作ろうとするとそこで体力使い果たして、本来頭を使うべきところで時間が取れなくなってしまうのではもったいないものね。

    KGI決めて、そこに到達するためのKPIを設定する、という考え方よりも、
    「目的地を具体的にビジュアル化して、そこにたどり着くための念密な地図を描こう!」と言われる方がストンと落ちる。

    「思考を外部化することでストレスを軽減させる」これまさに今の私。
    とにかくアウトプットして、振れるものは人に振って、自分の頭の中に残さないことだいじ。

  • クリエイティブな仕事をするために仕事をルーチン化する。
    一見矛盾するように聞こえるかもしれないが、これは本当に大事なことだと思う。
    そのための段取りであり、その前提としてゴール設定や想像力、知識の引き出しが必要になる。
    今一度、自分の仕事ぶりを振り返り、研鑽を続けたい。

  • 段取りとはルーティン化する事。
    ・プロジェクトのゴールをイメージ
    ・イメージをビジュアルで共有
    ※期間ー100年後まで想像を広げる
    ※対象ーターゲットの解像度を上げる
    ※目的ー優先順位を決める
    →あとはルーティン実行するだけ。

  • <サマリ>
    ・このプロジェクトはどうなったら成功か?を意識すること

    ・「いいものを作ること」よりも「時間を守る(約束を守る)こと」のほうが大切
     ただしだからといって「納期重視」に偏り過ぎてもNGなので、創意工夫でQCDのバランスを担保していくべき

    ・「締め切り=完成」と考える
     完成したら成果物を出すのではなく、締め切りがきたら完成と考える。
     だから締め切り日に途中状態のしょぼい成果物だったらそれが実力であるということ。
     途中だからまだ完成していない、という考え方はあらためるべき。

    ・マルチタスク≠一度に複数のことを同時並行でやる
     時間を区切って「この時間は〇〇のことだけやって」「この時間は△△について考える」のように1つずつ消化すること

    ・仕事を依頼するときは合わせて「その仕事にかかる所用時間想定」を伝える
     どれくらいの時間をかけてやるレベルの内容なのかを認識合わせることで、成果物の粒度のずれを減らす

    <目次>
    クリエイティブディレクターが「段取りの本」を書く理由
    CHAPTER1 段取りは「目的地」を決めるところから
    ◎1 プロジェクトのゴールをイメージする
    ◎2 ゴールを「ビジュアル」で共有しよう
    ◎3 想像の範囲を100年後まで広げよう
    ◎4 「ターゲット」の解像度を極限まで上げよう

    CHAPTE2 最高の段取りをするために
    「目的地までの地図」を描こう
    ◎1 すべての仕事は「ルーティン」である
    ◎2 「ルーティン」が余裕を生み、仕事の質も上がる
    ◎3 コンセプトはプロジェクトの「警察」である
    ◎4 まず「知ること」からすべては始まる

    CHAPTE 3 目的地まで最短距離で進もう――時間と効率化の話
    ◎1 すべてにおいて時間は「王さま」
    ◎2 「締め切りが完成」である
    ◎3 仕事が入る「時間ボックス」を用意する
    ◎4 「つらい仕事か、楽しい仕事か」は考えない
    ◎5 スケジュールが破綻しないために

    CHAPTE 4 脳内に「空白をつくる」ために段取りをしよう
    ◎1 段取りが大切であるほんとうの理由
    ◎2 なるべく「ボール」を持たないようにする
    ◎3 生産性をマックスにするための打ち合わせ

    CHAPTE 5 目的地までチームで動こう
    ◎1 「チーム」を超えて「仲間関係」をつくろう
    ◎2 チーム全体で同じ方向を向くために
    ◎3 本音のコミュニケーションがチームを円滑にする
    ◎4 段取りをスムーズにするリーダーのひと工夫

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著者プロフィール

水野 学:クリエイティブディレクター/クリエイティブコンサルタント/good design company代表。1972年東京生まれ。1996年多摩美術大学デザイン学科グラフィックデザイン専攻卒業。パブロプロダクション、ドラフトを経て、1998年good design company設立。ゼロからのブランドづくりをはじめ、ロゴ制作、商品企画、パッケージデザイン、インテリアデザイン、コンサルティングまでをトータルに手がける。主な仕事に、NTTドコモ「i D」、相鉄グループ「ブランドアッププロジェクト」、熊本県キャラクター「くまモン」、「中川政七商店」ほか。自ら企画運営するブランド『THE』ではクリエイティブディレクションを担当。主な受賞に、London International Awards(Gold、Silver)、The One Show(Gold、Silver、Bronse)、D&AD賞(Silver、Bronze) CLIO Awards(Silver、Bronze)、朝日広告賞部門賞、毎日広告デザイン賞部門賞、日経広告部門賞、JAGDA新人賞など。

「2018年 『アイデア特別編集 good design company 1998-2018』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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