ロッテを創った男 重光武雄論

著者 :
  • ダイヤモンド社
3.42
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本棚登録 : 153
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478109557

作品紹介・あらすじ

(はじめに より)
 2020(令和2)年1月19日、数日前から危篤状態だった重光武雄[しげみつ たけお]は、共に後継者である2人の息子の到着を確認したかのように息を引き取った。享年97。数え年でいえば白寿での大往生だった。重光武雄と辛格浩[シン キョクホ]。日本と韓国それぞれで地歩を築いた巨大企業「ロッテ」を創った男は、生涯2つの名前を使い分けた。
(中略)
 経営者としての重光を見た場合、いくつかの特徴がうかがえる。まず、「発明」よりは「改良」に重きを置き、品質でトップを目指すものづくり(製品化)へのこだわりである。その根底には沈思黙考して得られたアイデアがある。そして、卓越したマーケティングと宣伝、投資の決断、人材登用、事業の多角化等々。
 本書では重光武雄の経営者としての人生を通して、ロッテがいかに育まれていったのか、隠された秘密を可能な限り解き明かす。そこでは、重光と関係した重要な人物の証言が多数交えてある。これまで知られていなかった重光の本当の姿にぜひ触れていただきたい。

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世界最貧国を捨て日本で栄光を手にした稀代の経営者・重光武雄は、巨額資金を韓国事業に投じ日韓の経済発展段階ギャップを利用した「タイムマシーン経営」を実践して巨大財閥を築き上げた。1997年のIMF通貨危機後は、財閥ランクを当時の10位前後から一気に引き上げることに成功している。この経営者がしたことを日本人は知らない。舞台は「昭和」だが、本書に描かれていることは創業者/オーナー経営に特有なことではない。重光の評伝をまとめることが結果的に、差別化と競争戦略(マーケティング、リーダーシップ、HR、投資、ガバナンス)、さらにオーナーシップや独創性を物語る「マネジメントの手本」になった。まさしく、今日の日本の経営層とその予備軍が耳を傾けるべき内容である。

感想・レビュー・書評

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  • p86 若きウェルテルの悩み ゲーテ
    シャルロッテからロッテ

  • 2022/12/13
    面白かった、シンキョクホ。

  • 289.2||Sh||1

  • メインは本人の生い立ちからロッテの事業展開について。在日差別や晩年のゴタゴタにフォーカスしていないことで、純粋に経営者としての重光氏を知れて良かったと個人的には思う。

  • 東2法経図・6F開架:289.2A/Si8m//K

  • 重光茂雄氏のwikipedia的な本。生い立ちなど面白かったが、肝心のロッテの今後、なぜ骨肉の争いが起きてしまったのか?などが書かれてない。。なにより、他の本からの引用が多すぎて、読んでいてリアル感がなく引き摺り込まれなかった。。「なのかもしれない」が多用されてるが、その疑問を取材してから刊行してほしかった。。日韓、日韓米、中国、差別、マスマーケティングなどなど、切り込む視点は沢山あると思う。
    使われてる言葉も昭和な雑誌、新聞文章でちょっとズレ感があった。。
    もっと第一次資料やインタビューを基にした本として再構成してほしい。。。あと、誤字2箇所あり。
    ロッテは戦後以降の日本を国際的、地政学的に考えるにはとてもいいテーマだと認識させてくれたのはよかった。

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著者プロフィール

ジャーナリスト。エコノミスト、プレジデントなどの経済誌や総合雑誌、サンケイビジネスアイ、日刊ゲンダイなどに寄稿。著書に『ロッテを創った男 重光武雄論』(ダイヤモンド社)、『会社破綻の現場』(講談社)、『堤清二と昭和の大物』(光文社)、『闘う経営者』(実業之日本社)、『「昭和」の名経営者』(三笠書房)、共著に『韓国経済』(宝島社)など。

「2022年 『経営者交代 ロッテ創業者はなぜ失敗したのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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