経営者交代 ロッテ創業者はなぜ失敗したのか 【続】重光武雄論

著者 :
  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478112618

作品紹介・あらすじ

2020年1月、ロッテグループ創業者の重光武雄(本名は辛格浩)氏が亡くなった。享年98。80年前、18歳で、文字通り裸一貫で来日し、日韓にまたがる巨大企業グループ「ロッテ」を築き上げた重光は、日本で最も経済的成功を収めた在日韓国人一世の経営者である。オーナー社長としての強力なリーダーシップ、鬼才的なマーケティングセンス、常に最高品質を求めた商品の差別化や競争優位戦略……。そして、巨大な財閥グループを長男と次男へ渡すために、数十年をかけて周到な準備をした重光経営とはいかなるものだったのか。『ロッテを創った男 重光武雄論』は事業継続の成功を描く評伝だが、本書は、経営者の最大の使命である事業承継&後継指名について、カリスマ経営者に仕えたロッテ元幹部などの証言と重光武雄氏ならびに日韓ロッテのグループ経営に関する膨大な資料から事業承継に関するファクトを丹念に抽出し、強固な「城」としての資本構成と組織形成が取締役会と議決権という「盲点」によって内部から崩壊しうることを「7つの教訓」としてまとめた。本書をもって、カリスマ経営者の「事業継続の成功」と「事業承継の失敗」から成る「重光武雄論」が完成する。

感想・レビュー・書評

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  • 儒教(孔子)の教えに格言は多いが、中国の歴史を見ても、取り入れた江戸時代の幕府から各藩の歴史を見ても、事業継承という課題をうまくクリアしたとは言えない。長子継承、長男の序列が絶対であり、また「自分らしさ」を表現することとも相容れない。優秀な長男を育て、あとは平穏を願うばかり。
    この方式が当てはまらないと、ドロドロの継承争いが、常に起こる。そしてロッテ然り。
    クズのような3人衆が、私利私欲に走り、善人から貪り散る残念極まりない、企業ガバナンスの最悪事例のような、魑魅魍魎蔓延る実話。本来の仕事の本質を忘れて、保身と政治と策略が仕事の中心となる残念な輩は、必ず組織を腐敗させる。いち早く淘汰するに限る。

  • ふむ

  • 289.2||Sh||2

  • 下手なドラマより面白い でもこの企業、理念が無さすぎなんだろ 欲や自我にまみれすぎだしそれだけが伝承される 最後のまとめは不要、それより稲盛の経営者は面白くない人生に耐える が重すぎ

  • ロッテって大きい会社なんだなぁ。

  • ロッテのお家騒動を題材に創業オーナー企業の事業継承について検証。ドラマのような展開というが要は極秘裏に議決権をとってゆくということ。

    しかし、保身を動機としてクーデターを起こし実権を握ったところで業績を好転させられるとは思えない。しばらくロッテの業績をウォッチしてみよう。

  • 東2法経図・6F開架:289.2A/Si8m/2/K

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著者プロフィール

ジャーナリスト。エコノミスト、プレジデントなどの経済誌や総合雑誌、サンケイビジネスアイ、日刊ゲンダイなどに寄稿。著書に『ロッテを創った男 重光武雄論』(ダイヤモンド社)、『会社破綻の現場』(講談社)、『堤清二と昭和の大物』(光文社)、『闘う経営者』(実業之日本社)、『「昭和」の名経営者』(三笠書房)、共著に『韓国経済』(宝島社)など。

「2022年 『経営者交代 ロッテ創業者はなぜ失敗したのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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