サイコロジー・オブ・マネー 一生お金に困らない「富」のマインドセット

  • ダイヤモンド社
4.10
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478114131

作品紹介・あらすじ

★【超話題】全世界累計70万部、43か国で翻訳★
★【世界が絶賛】Amazon.comで1万件以上のレビュー★
★「ここ数年で最高かつ、最も独創的なマネー本」ジェーソン・ツウェイグ(ウォールストリートジャーナル)★
世界的ベストセラー、ついに上陸!

「破産した大富豪」と「10億円もの資産を築いた地味な清掃員」2人にあった違いとは? 

本書のプロローグでは、次のストーリーが掲載されています。

「金融業界で大成功を収めた大富豪リチャード・フスコーン。彼は2008年の金融危機で破産した。2014年には豪邸も差し押さえられた。同じ2014年、一人の男が話題になった。清掃員として17年間パートで働いた男だ。この地味な清掃員は、800万ドル(約10億円)もの資産を残した」

破産した大富豪と、10億円もの財産を築いた清掃員。
この2人の間にあった違いを知り、資産を築き続ける側にまわれる。
それが、この本を読んだあとに得られるものです。

ベンチャーキャピタルの経営者であり、
ウォールストリートジャーナルなどにもコラムを寄稿する
人気金融作家でもある著者が、

私たちのお金に対する考え方が、いかに非合理的で、
さまざまなバイアスに基づいているかを説き、
そこから抜け出し、「経済的自立」を成し遂げるための教訓を教えてくれます。

★あなたの経験は、世界で起こった出来事の0.00000001%にしか相当しない。しかし、あなたのお金に関する考えの80%を構成している
★ウォーレン・バフェットの純資産の95%以上は、65歳以降に得られたもの
★貯蓄は自分でコントロールできる唯一のことであり、一番重要なメリットをもたらすもの
★「自分とは違うゲームのプレイヤー」からお金のヒントを得ないようにする
★歴史は未来を予測する地図になりえない

など、私たちのお金との付き合い方を根本から変えてくれる教えが詰まった一冊です。

感想・レビュー・書評

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  • ふだん小説しか読まないのですが、とても分かりやすく面白く読めました。マネー本ではありますが、心理、自己啓発のジャンルにあたるので、投資や経済の知識の有無に関わらずハッとさせられる内容だと思います。

  • お金との賢い付き合い方は、人間心理から学べる。エゴを減らし、安心して眠れることを優先してお金を管理する。長期時間軸で投資すれば半分間違っても資産は増やせる。貯金は自分の時間をコントロールできるようにするため。必要な代償は払う。自分のゲームを明確にする。

    「正解」が生物進化的な自然な感情とは異なるところに、様々な知識や経験を持つ人たちが混在しているという状況なのですね。

  • はじめに
    ●経済的な成功のカギは「ソフトスキル」
    経済的な成果は、知性や努力とは無関係の「運」に左右される部分が大きいからだ。
    もう一つの理由は、「ハードサイエンス」では得られない。
    ファイナンスの世界では、「何をすべきかを知っていることと、その人が実際に取る行動は全くの別物」なのである。

    第1章おかしな人は誰もいない
    自分なりの直接的な経験をもとに世界の仕組みや成り立ちを理解している。
    お金の扱い方、考え方は、ある人にとって相当おかしなことでも、別の人にとってはまったく理にかなってるということも十分に起こり得る。
    あなたと私はそれぞれが経験に基づいた、異なる価値観のもとで人生を生きている。

    ●誰もが「0.0000001%」の世界で生きている
    どんなに勉強しても、どんなに想像力を膨らませても、直接体験をした人と同じ恐怖、不安は体験できない。実際にその出来事を体験し、その影響を肌で感じなければ、行動が買われるほど理解するのは難しいのだ。
    つまり私たちは、それぞれの体験に基づいた、異なるレンズを通して世界を見ているのだ。
    ●あなたの投資判断は「いつ、どこで生まれたか」で決まっている
    「分析の結果は、個人投資家がリスクをどれくらい負うかは、その人の過去の体験に大きく影響されることを示唆している」
    土台となる経験が違えばまったく異なる意見を持ち帰る
    ●「貯蓄」「投資」の世界では、誰もが初心者
    インデックスファンドの歴史も、50年に満たない。

    第2章 運とリスク
    「人生は個人の努力を超えた大きな力に左右される」「何事も、見かけほど良くも悪くもない」
    ●「運」だけで億万長者になれるか?
     ,経済的な成功に運はまったく影響していないとは思っていない。運を数値で表すのは難しく、成功をもたらした原因の一部が運であるという事実を見て見ぬふり。
     兄弟間の収入は、体重や身長よりも相関性が高い。
     危険なのは、個々の事例を見て、お金について何がうまくいき、いかないのかを学ぼうとすること。
    ●「称賛」と「批判」の差は、紙一重
    ●リスクと運はドッペルゲンガー
    ●私たちは、ウォーレン・バフェットを目指してはいけない
     幅広い観察から導かれた教訓の方が、私たちにとって身近かつ有益なものであることが多い。
    ●何事も、見かけほど良くも悪くもない

    第3章決して満足できない人たち
    足るを知ることだ。つまり、十分の感覚さ。
    現代社会には、「これで十分だ」という感覚が欠落しているように見える。
    ●1.動き続けるゴールポストを止めよ
     努力をして結果を手にしても、それに合わせて求める基準をあげつづけるなら、いつまで立ってもさらなる結果を求め続けなければならない。
     現代の資本主義は不達のことに長けている。「富を生み出すこと」と「羨望を生み出すこと」。
     十分の感覚がなければ幸せは遠のく。
     幸福とは、「結果から期待値を差し引いたもの」。
    ●2.「富の比較ゲーム」に参加してはいけない
     他人と収入を比較してもきりがない。比較している限り、誰も頂上には到達できない。これは決して勝つことのできない戦いだ。唯一、勝てる方法は、最初から戦わないことである。たとえ周りの人より収入が少なくても、「自分はこれで十分だ」と満足することが大事。
    ●3.吐くまで食うな
    ●4.大きな利益が得られる可能性があっても、危険を冒す価値のないものは多い。

    第4章 福利の魔法
     ある分野で得られる教訓が、他の分野でも価値ある教になることがある。
     小さな変化がこれほど巨大な力を生み出すという事実には、驚嘆するしかない。
     「途方もない結果を生み出すのに、途方もない力は必要ない」ということ。
    ●ウォーレン・バフェットの資産の殆どは60代半ば以降に増えたもの
     ウォーレン・バフェットの経済的な成功の秘密は、若い頃に経済的基盤を築き、長期間にわたって投資を続けたことにある。成功の最大の要因は、時間だった。
    ●投資の最重要アドバイスは「黙ってじっと待て」
     良い投資とは、そこそこのリターンを繰り返し何度も手に入れ続けることである。その時、複利が最大の力を発揮する。

    第5章裕福になること、裕福であり続けること
    裕福になるには倹約と心配性の組み合わせ。
     お金を得ることと維持することはまったく別物。
     サバイバルが重要。長時間、息途絶えることなく、退場させられることもなく、諦めずに頑張れるかどうか。
     自分の身を削ってまで得る価値など内に等しいということ。
    ●「裕福になること」以上に大切なのは「裕福であり続けること」
    1.大きなリターンを得ることよりも、経済的に破綻しないことを目指す。
    2.あらゆる計画で最も重要なのは、計画通りに進まない可能性を踏まえて経過すること。
     幅広い状況に十分に対処できるようにしておくこと。
    3.未来に楽観的であれ
     懸命な楽観主義者とは、「たとえ途中で不運に見舞われても、長期的に見れば物事は自分が望む方向に進むと信じること」
     長期的なメリットを受け取るには、短期的な状況を受け入れる必要がある。

     



  • 興味深い内容が沢山あった。
    28年間で3000倍以上に値上がりした銘柄でも、全期間の95%は最高値より下で株価が推移していたという指摘。どんないい銘柄でも、絶好調の市場環境でも、新高値で浮かれている時間よりも、値下がりで自分は売りタイミングを逃したのではないか、と後悔していることの方が圧倒的に多いということ。放ったらかし投資が、一般人に懸命な手法な訳です。
    あとはフルインベストメントよりも、一定額を現金で保有することを提唱する件で、手持ちのお金が必要な時に投資資金を売却を強いられるよりも、トータルリターンが下がっても資金繰りにビクつかないでいられる方が、幸福度が高いとある。
    それと米国でも、大学の専攻に関係のある仕事をしているのは28%に過ぎないとある.あんな高い学費を払ってて、ちょっと可哀想。

  • お金で尊敬を買わないこと。
    高級車やタワマンに住んでいる人は意外に経済的余裕がない。他人からの賞賛を欲しがりすぎるのは、維持費がかかる。どっちの方がいい腕時計をつけてるとか、妙な競争に巻き込まれないこと。い。資本主義はサバイバルだ。

    お金で買える最大価値は自由だ。
    好きな時に好きな人と好きなだけ好きなことができる、それを叶えるのが金だと。つまり、自己コントロール能力が高い人生は幸福度が高い。

  • 当たり前と言えば当たり前の内容。投資はやはりギャンブルなのだろうか…節約が肝っぽいし…

  • お金のマインドセットの要諦が書かれた良書。
    お金は、経済的自立を感じ、自由な時間を手に入れるだけあれば良いのであって、たくさん稼げば良いというものでもない。足るを知る。過ぎたるは及ばざるが如し。

  • 誰もが、世界の仕組みを理解していると思っている。しかし、一人一人は世界のほんのわずかな部分しか経験していない。
    実際に体験することと内容を知ること別物。

    称賛と批判は紙一重。
    誰かの成功や失敗の原因が100%、その人の努力や判断にあると思い込むことに注意が必要。
    成功と失敗には運とリスクが大きく影響している。

    ★テールイベント
    数千〜数百万分の一の確率で起こる例外的な出来事
    5割の確率で間違っていても、トータルでは大儲けできる。

    幸福度が非常に高い人々の特徴
    自分の人生を自分でコントロールしているという感覚
    好きな時に好きな人と好きなことができる

    蓄えが増えることで、人は周りの都合に左右されることなく、自律的に生きられるようになっていく。

    少額の蓄えがあれば、病気で数日仕事を休んでもお金の心配をしなくて済む。
    生活のために1日も仕事を休めない状態に比べれば、蓄えによる安心感はとても大きい。 さらに多くの蓄えがあれば、もし今の仕事を解雇されても、次の仕事を慌てて探す必要はない。良い仕事に就くチャンスを待つ余裕もできる。
    この差は、人生を変えるほどの大きな違いになり得る。
    半年分の生活費があれば、上司が怖くなくなる。「もし解雇されたら、 路頭に迷ってしまう」と怯えなくてもいいからだ。 さらに蓄えが増えれば、人生の選択肢が増える。給料は安くても時間の融通が利く仕事を選べる。通勤時間が短い仕事を選ぶこともできる。急に病院に担ぎ込まれることになっても、医療費に不安を抱えなくてもいい。また、自分の好きなタイミングで退職することもできる。どんな高級品でも得られないような、人生を変えるほどの価値が手に入るのだ。

    歴史から学ぶべきことは予測ではなく一般論
    予測は変化が激しいため。

    サンクコスト
    すでに投じられた回収不可能なコスト。
    必要な場合は思い切って捨てるべきである。
    古い計画を捨てて軌道修正するのが早いほど複利の恩恵も得やすくなる。

    投資のリスクはリターンを得るために必要な入場料という認識は大事。

  •  YOUTUBEで見かけたので読んでみました。資産運用に関する本というよりその前段階の心構えに関する本かと。
    一読して自分の資産比率に対して肯定的になれました。
    色々なお金や資産運用系の本を読んで、「現金比率が高すぎる。なる早で投資に回さなきゃ」と焦っていたのですが、手元に現金を持っておくことの意義を気づかせてもらえてちょっと自信が持てました。
    筆者の「おかしな人は誰もいない」という主張は説得力があり、多様性が叫ばれる今、お金に限らず重要な視点だと思います。
    SNSが発達して他人のマネープランや暮らしぶりが覗ける今、結局大事なのは自分と向き合うことなんだと思い出させてくれる本でした。

  • 将来に向けた資産形成のための入門編として選んだ一冊。様々な実例を交えてお金が貯まった人とそうでない人との違いが書かれている。際立って特別なことは書かれてないと思うが、じっくり腰を据えて投資をしようと改めて思わされた。

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著者プロフィール

【著者】
モーガン・ハウセル(Morgan Housel)
ベンチャーキャピタル企業Collaborative Fundの経営に携わる。南カリフォルニア大学を2008年に卒業。経済学専攻。The Motley FoolやThe Wall Street Journalにコラムを寄稿。

【訳者】
児島修(こじま・おさむ)
英日翻訳者。立命館大学文学部卒(心理学専攻)。主な翻訳書は『DIEWITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール』(ビル・パーキンス著、ダイヤモンド社)、『やってのける』(ハイディ・グラント・ハルバーソン著、大和書房)など。

「2021年 『サイコロジー・オブ・マネー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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