- Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478320730
感想・レビュー・書評
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P.F.ドラッカー著「経営者の条件」ダイヤモンド社(1995)
ドラッカーの古典書。1966年にドラッカーによって書かれた新書でしたが、すでに15年。ずいぶん語り継がれているな。主に組織に焦点をあわせて経営のマネジメントについて書かれた本。いつ読んでも新鮮。
* 他人に成果をあげさせるには『彼は私とうまくやっていけるか』を考えてはならない。『彼にはどのような貢献ができるか』を問わなければならない。また何が出来ないかを考えてはならない。常に何を非常によくできるかを考えなければならない。特に人事では1つの重要な分野における卓越さを求めなければならない。
* 本当に強い人間は、組織を必要ともしなければ、組織を欲しもしない。事実彼らは独立して働いた方が良い!
* まず、はじめに何ができるのかという質問からスタートするならば、ほとんどの場合、手持ちの時間や資源では処理できないほど多くのことがあることを知っている。成果をあげるエグゼクティブは、そのようにしている。
* あるひとはよむ人であり、ある人は聞く人である。これらは表面的なことに過ぎない。右利きや左利きの人がいるように。人について『できないことは何か』ではなく『できることは何か』を考えるように意識的に行動するならば、強みを探し、それを使うという姿勢を実につける事ができる。そして、やがて自らについても同じように考える事を身につける事ができる。
* 成果をあげるエグゼクティブは原則や方針によって一般的な状況を解決していく。そのため、彼はほとんどの問題を単なるケースの1つとして、すなわち単なる原則の適用の問題として解決していくことができる。
* コンピューターの到来とともに、意思決定を行なうものは、ますます行動の現場から遠く隔てられる事になる。しかし、自ら出かけていって自らの目で確かめる事は少なくとも最良の方法である。
* きちんとした法律事務所では、学校を出たばかりの新人弁護士には、最初の仕事として、相手側にたって論理を組み立てる事を指示する。
* 意思決定には判断慮おくと同じくらい勇気が必要である。
* 知識労働者は先進国において急速に主たる資源となりつつある。しかも知的労働者は主たる投資ともなっている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
当たり前だけど出来ないことばかりが書いてある。
仕事とはなんであろうか、管理・マネージメントとはなんなのか。
いかにして、自分自身をマネジメントし、期待する結果を出していくかということが書かれている。 -
・toppointで読む
・タイムマネジメント、バリュー、ストレングス、フォーカス、ジャッジ -
経営者とは会社経営の中で「判断」をする人間
■身につけるべき習慣的な能力(成果をあげるための条件)
①自分の時間が何にとらわれているかを知る
②「期待されている成果」は何かを自問する
③強みを基準に据える
④優れた仕事が際立った成果をあげる領域に力を集中する
⑤成果をあげる意思決定を行う
■自分の時間が何にとらわれているかを知る
重要な仕事にどれだけの時間を割けるのかを把握するために、日々何に時間を使っているかを洗い出す。
1.する必要のない(成果を生まない)仕事の排除
2.「他の人間にもやれることはないか」を考える
3.自分がコントロールできる時間の中で、相手の時間を浪費していることを考える
人事については時間がかかる。
⇨組織のための資源ではないため。
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渡部さんのオススメ
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ビジネス
自己啓発 -
・組織は、個人の強みを増大させるための手段
・時間がどのように使われているかを知らなければならない
・知識労働者は、専門化したときにのみ、大きな成果をあげる
・他人に成果をあげさせるためには「彼は私とうまくやっていけるか」を考えてはならない。「彼はどのような貢献ができるか」を問わなければならない。
・強みを手にするためには、弱みはがまんしなければならない
・人間には大きく分けて「読む人」「聞く人」がいる
・「他人には難しいが、自分には簡単にやれることは何か」を考える
・成果をあげるための秘訣は、集中である
・集中とは「真に意味あることは何か」「最も重要なことは何か」という観点から、時間と仕事について、自ら意思決定を行っていく勇気のことである
・「もし彼の意見が、筋が通っていて、合理的で知的なものであると仮定すると、いったい彼はどのような現実を見ているのだろうか」と自問すべき
・(1)得るものがコストやリスクを大幅に上回るならば、行動しなければならない(2)行動するかしないか、いずれかにすべき。二股をかけたり、間をとろうとしたりしてはならない。 -
ドラッカーは「経営者の条件」だけよんどけばいいと思う。ちなみに世の中には「ドラッカー、ドラッカー」いう弱小コンサルいるけど、別に気にしなくていい(^^;;
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一冊の本からこれだけ引用を入力したのは初めてだ。いわゆるビジネス本を読むことを離れてしばらく経つ。理由は、「ビジネス本で人生が変わった、影響を受けたという話は聞いたことがない」という知人の言葉が妙に腹落ちしたからだ。でも、この本はビジネス本というよりもオイラにとって哲学書だった。転籍することを決め、最後のサラリーマン生活を全力で走り切りたいと言ったオイラにかつての上司が薦めてくれた本だ。迷ったり困った時に読み返してみたくなる本だ。